田村正和で唯一良いと思ったのは 『この声なき叫び』
田村正和が亡くなったそうだ。前にテレビで『地方紙を買う女』を見たが、台詞がほとんど聞こえず、もう引退すべきだなと思った。そのように、彼の台詞には、もともと欠点があった。だが、その彼でも、良いと思える映画があった。...
View Article『傷だらけの勲章』
1986年、西城秀樹主演で、こんな映画が作られていたとは初めて知った。脚本は、大和屋竺、監督は斉藤光正と旧日活勢。話は、刑事もので、警視庁巽署の署長は、成田三樹男で、適当な男。敏腕の刑事は、中村嘉葎雄と西城秀樹で、共に拳銃の名手。...
View Article『白鳥の歌は聞こえない』
『赤づきんちゃん気をつけて』に続く、庄司薫原作の二本目。あまり上映されない作品で、今回初めて見た。主人公の薫は、先日亡くなられた岡田祐介、相手役の由美は、公募で選ばれた本田みちこ。...
View Article『大菩薩峠』 岡本喜八版
1966年の岡本喜八監督のもの。『大菩薩峠』は、戦前から多数作られていて、内田叶夢監督、片岡千恵蔵主演が有名だが、私は良いとは思わない。宗教的苦悩が出てくるのが不快なのだ。その点で、これは、そうしたことがなく、アクションに徹底しているので痛快である。...
View Article『火線地帯』
1961年の新東宝映画、前年1960年12月に、大蔵貢社長が退陣し、再建を図るが、1961年5月に製作停止となる、『北上川悲歌』の一つ前の作品。脚本は、石井輝男と武部弘通で、石井の助監督だった武部の監督昇進作品で、「ラインシリーズ」の最後の作品。...
View Article志村智雄さん、死去
今日の朝刊に、元前進座の俳優、志村智雄さんの訃報がでていた。知合いで、新聞の訃報がでるのは、中村とうようさん、漆川由美(井上遥)に次いで三人目だ。志村さんは、私が早稲田大学劇団演劇研究会に入ったとき、二年上の三年で、劇の主役をつとめていた。...
View Article昭和天皇が、東條英機を首相にしたわけは
昭和天皇と内大臣木戸幸一は、なぜ対米強硬派の東條英機を近衛首相の後の首相にしたのだろうか。非常に不思議に思える。それは、昭和天皇と当時の陸海軍首脳との関係にあったそうだ。...
View Article『スズさん 昭和の家事と家族の物語』
大田区久が原に昭和の家事博物館を作った小泉和子さんの母・スズさんの物語。普通物語というと、NHKの大河ドラマのように、英雄や偉い人の話だが、これは普通の女性の話で、きわめて珍しい。...
View Article『事件屋稼業2』
『事件屋稼業』を最初に読んだのは、2001年に脳梗塞で倒れて滝頭の脳血管医療センターに入院している時で、劇研の後輩の桑原君が持って来てくれたのだ。谷口ジローと関川夏央の原作で、その後は関川の本をよく読むようになった。...
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