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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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内ゲバの馬鹿馬鹿しさの例

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先日、見た『君が死んだあとで』でも出てきたのが、中核と革マルの内ゲバ事件である。他にも、革マルと解放派、あるいはブント内部のもあったが、主なものは中核と革マルのものである。それは、両者が革命的共産主義者同盟という、思想グループだからだと思う。ある思想が正しいか、間違っているかは、それに感化される人間の多さだろうと思うが、それには時間が掛かるので、短期的には論争と衝突に行き着く。そして、その最後は殺し合いである。思想のために殺し合うなど馬鹿馬鹿しさの極限だが、当事者には大問題である。
            私の友人にも、内ゲバの被害にあった男がいる。映画研究会にいたK君で、普通の映画ファンだった。早稲田の文学部にいたので、いつの間にか革マル派の活動家になった。そして、いつからか非公然の活動家になり、地下に潜伏したそうだ。そこでなにをやっていたかは知らない。その結果を聞いたのは、同じ映研のN君からである。
彼も、あるとき偶然にKと会ったそうだが、なんと彼の目は、上下についていたとのことでびっくりしたそうだ。そりゃそうでしょう、普通、人間の目は左右に広がっているのだから。Kは、革マルだったわけだが、ある日中核に襲われ、頭が割られてその結果、目が上下になってしまったのだそうだ。なぜ、Kが中核の襲われたかと言えば、あるとき、孤独故からか実家に電話してしまったのだそうだ。そこから、中核の部隊も捜索して、Kの居場所を突き止め、そして襲撃されたのだそうだ。まことにバカバカしいことと言うしかない。また、K君曰く、「日本では大都市、100万人以上の都市に住めば、絶対に知合いに会うことはない」そうで、彼も大都市のアジトを転々としていたそうだ。日本の新左翼運動を潰したのは、この革マルの黒田寛一と、連合赤軍の永田洋子だったと私は思っている。

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