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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『刑事物語・兄弟の掟』

前から見たいと思っていた作品、1971年東宝で公開された稲垣俊脚本・監督作品。 冒頭に、根岸線から横浜の平和球場が見え、たぶん石川町駅の階段を降りる田中邦衛は、元町と関内のレストランで久保の加山雄三を探すが不明。 翌日、警視庁刑事課で課長中谷一郎に食ってかかると、その久保の加山が謝りに来ている。 二人は、警視庁の屋上で話す。「昨日は、関係者と会っていたので、自分は名乗れなかった」と。...

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全国にひろがるニヒリズム

小池百合子が都知事に当選したのを見て、一番感じるのは、一種のニヒリズムである。 そこには、小池が最高という積極性はないし、『女帝・小池百合子』に示されるのよなインチキくささを感じるとこもあるはずだ。 だが、「小池で特に問題はないのでは」というニヒリズムの結果だと思う。 その理由は、本来都道府県は、市町村とは異なり、普通の市民に直接の関係がないからである。...

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暗闇でセックスしたのは誰か・・・

Wという三流芸人が、トイレでセックスしたとのこと。 そんなことをして快楽があったのだろうか、ただの排泄ではないか。 さて、日本映画で、 「映画館の暗闇で求め合ったな、まるで豚のように」と台詞を言った名優がいるが、誰だろうか。 驚くことに池部良で、篠田正浩の傑作『乾いた花』である。...

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「セ・リーグ審判は、みな反巨人」

巨人のエースだった堀内は、現役引退後、解説者をやっていたことがある。 その時、彼は巨人の現役中は、「セ・リーグ審判は、みな反巨人で、自分たちは不利な判定をされている」と思っていたと言った。 普通のファンから見れば、驚くべき発言である。 巨人の全盛時代、「長嶋ボール、王ボール」があったのは誰でも感じていたことだったのにと思う。...

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『元禄忠臣蔵・前後編』

1941年に作られた松竹京都の大作。昔、どこかで見たが、新藤兼人が書くようにかなり退屈な映画に見えた。 確かに前篇はつまらなくて、今度も寝てしまったが、後篇は面白い。 新藤兼人は『ある映画監督の生涯』では、「これは空虚な大作で、セットの大きさのみ」と書いているが、そうでもないように思える。...

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『春高楼の花の宴』

山本富士子、鶴田浩二共演の映画なので、大したことないと思っていたが、なかなか面白かった。 原作は、川口松太郎、脚本は衣笠貞之助と相良準こと楠田清である。 楠田は、映画史的には、黒澤明の『わが青春に悔いなし』の映画化の時、同じ題材のゾルゲ事件を扱っていると企画会議で問題になった『命ある限り』を監督した人であり、衣笠の弟子で、共産党員だったそうだ。...

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ヴァネッサ・レッドグレーブが出ていた 『ミラル』

「映画に見る中東戦争」で、『ミラル』を少し見たが、1947年クリスマスがレバノンのホテルで行われるシーン。 タイトルにあったように、ヴァネッサ・レッドグレーブが出てきた。 この1947年は、翌年に第一次中東戦争が始まる直前の時期だが、ホテルでは普通のクリスマスが祝われていた。 キプロス島などにいたユダヤ人が、地中海からパレスチナの海岸に上陸し、1948年3月にイスラエル建国を宣言する。...

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『ボブ&キャロル&テッド&アリス』

1969年のポール・マザースキー監督作品。 ナタリー・ウッドとロバート・カルプが、山中の研修施設に行く。そこは、コンミューンのようなところで、ヌーディㇲトのような連中もいる。 室内で、講師の語りで、自己解放セミナーが行われていて、ナタリーもロバートも自己を解放することに成功し、幸福を得る。...

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5位になる 阪神タイガース

昨日のヤクルト戦で、阪神がなんとか勝ち、中日が広島に負けた。 その結果、阪神が5位になり、ビリから脱出した。 セ・リーグで一人負けだったのが、なんとかまともになってきたようだ。 先発秋山の後のリリーフも、馬場、岩崎、スアレスとつなぎ、小川を出さなかったのは良かった。 まだ先は長いので、なんとか優勝争いに加わってほしいと思う。 矢野監督は、守りのチームを目指しているようで、これは正しい。...

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東京、大阪ではなぜ維新が強いのか

都知事選で、小池百合子が圧勝した。 大阪では、もともと維新が強く、今回の選挙では、都知事選に出た維新推薦の小野氏の得票は、港区等では宇都宮候補を上回ったそうだ。 これで、いずれ行われる国政選挙で、維新は東京で多くの候補を立てるに違いない。 なぜ、大阪や東京等の大都市では、維新のような党が受けるのだろうか。 それは、大都市ほど格差が激しいからだと思う。...

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今年のダンスは・・・

録画しておいた『アッちゃんの ベビーギャング』を見る。 中村勘九郎が、当時いたずらっ子で有名だったことから作られた喜劇である。                   勘九郎の父の小林桂樹は、妻の淡路恵子と共に、会社の専務有島一郎の邸宅の向いの家に引っ越してくる。 成城らしいが、まだ道路は舗装されていない。東京でも1961年は、そんな状態だった。...

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森崎東、死去

映画監督の森崎東が亡くなられた、92歳。 多くの訃報に出ていないことを書く。 彼は、松竹の監督だったが、大船ではなく、京都撮影所の助監督だった。 松竹は、元は言うまでもなく歌舞伎で、古臭いところもあったが、意外にも非常に新しいところもあり、日本の映画で女優を使ったのは、松竹蒲田が最初なのだ。 日活には、女形がいたのだから信じがたいことだろうが、本当である。...

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『親バカ子バカ』

藤山寛美と渋谷天外の松竹新喜劇作品の映画化で、寛美の当たり役の「あほう」役である。 ただ、これは今では作れない喜劇だなと思う。                    寛美は、医療機器メーカー社長の天外の息子だが、あほうで、今日の言葉で言えば中程度の知的障害者である。 読売テレビで大ヒットし、ひところ声帯模写でも、寛美のあほうぶりを真似する人がいたが、今はいない。...

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銅像にペンキを塗った連中

アメリカで、かつて英雄とされてきた銅像の主が、実は人種差別者だったとのことで、銅像を引き倒す運動が起きている。 1960年代の日本の早稲田大学構内で、大隈重信の銅像が白ペンキで塗られるという事件があった。                         1967年のある日、構内に行くと銅像の前で学生が騒いでいて、見に行くと大隈公の顔が白く塗られている。...

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森田必勝らは・・・

日学同の赤ら顔の森田必勝の姿は、早稲田大学の構内でよく見た。 また、元一水会の鈴木邦男氏も、早稲田大学にいたようだ。 この森田や鈴木は、右派の学生運動で活躍していた。 だが、彼らは次第に、生長の家系の「生学連」に負けたとのこと。                そこから、森田は、三島由紀夫の盾の会に行ったようだ。 この生学連系の連中は、現在の日本会議の事務局的メンバーになっているらしい。...

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『パブリック・図書館の奇跡』

こういうのを見ると、アメリカの福祉政策のひどさがよくわかる。 オハイオ州のシンシナティ中央図書館の周囲で、冬、凍死者が出る。 シンシナティは結構寒いのか、ここはシカゴにも近く、シカゴは、非常に寒いので有名だが。 職員のグッドソンは、実際に利用者と接触する部署で、なかには彼の対応に苦情をいうものもいて、訴訟にもなっていて、地方検事からは注意を与えられている。...

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『黒澤明から聞いたこと』 川村蘭太 新潮新書

黒澤明と知合いだったことを自慢しているだけの本という批評もあるが、これを読むと、晩年の黒澤明と家族の様子はよくわかる。 要は、黒澤の周りには、久雄と和子の子供、さらにその友人などしかいない風景である。 川村は、映画好きの父親に連れられて子供時代から映画を見ていて好きになるが、大学時代には映画会社は新卒の定期採用はなく、CM会社に入る。...

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高橋英樹時代劇の二つの違い

高橋英樹時代劇と言えば、『男の紋章』であり、これは主に松尾昭典が監督していた。 高橋の時代劇には、鈴木清順監督の『刺青一代』もあり、これはヤクザの幹部を殺した英樹が、その組からまた狙われて、返り討ちにするが、弟で絵画生の花ノ本寿が、間違って子分を銃殺してしまう。 「満州に行こう」とのことで、日本海側の港に来るが、船があり、小さな電車があるので、撮影は銚子のようだ。...

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「週刊現代7月25日号」の「坂本九と吉永小百合がいた時代」でコメントしました

週刊現代の7月25日号の特集記事「坂本九と吉永小百合がいた時代」で、二人と時代についてコメントしました。 二人が共演した秀作に『上を向いて歩こう』があり、国立競技場を坂本、吉永、さらに浜田光夫や高橋英樹らが歌いながら行進してくるシーンは良い。 さらに、そこに日本中の老若男女の姿が挿入されるが、これは助監督たちが撮ってきたもので、そこも非常に優れている。...

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『流転』

                1956年の松竹京都の時代劇で、主演はエースの高田浩吉。 彼は、歌舞伎の三味線方で、杵屋の高弟で非常に上手く、団十郎(市川段四郎)が自分が踊りやすいように手を増やしたのに憤激して、団十郎と対立してしまう。 彼は、浅草の掛け小屋で踊っている香川京子を見て、素質を見抜き、彼女に踊りと自分の三味で、団十郎を見返してやろうと決意する。...

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