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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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100点満点のラストシーン 『薄桜記』

演劇評論家の渡辺保さんは、東宝演劇部にいる時代、長谷川一夫の「長谷川歌舞伎」の担当で、彼自身によく会ったそうだ。 長谷川は、「芝居の幕は、登場人物が負っている枷が最後の最後の台詞で、すべてが解放されるような構成でないと、本来降りないものだ」との名言をいったとのことだ。 伊藤大輔脚本の名作『薄桜記』は、最後の寺の七面山の広場での殺陣の場面で、主要人物の負っているものがすべて解放される。...

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『島育ち』

1963年、田端義雄のヒット曲で作られた映画、監督は八木美津雄、主演は岩下志麻と川津祐介、さらに寺島達夫。 寺島は、東映フライヤーズの投手でもあった人で、新東宝のハンサムタワーズの一人だったが、「長嶋に似ている」が唯一の売り。...

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『深く静かに潜航せよ』

1958年の米軍の潜水艦映画だとは知っていたが、日本の四国と九州の間の豊後水道での戦いであることは初めて知った。 潜水艦館長のクラーク・ゲーブルは、日本の駆逐艦秋月に豊後水道で攻撃を受けて沈没してしまう。 ハワイで休養していたゲイブルに、再度潜水艦ナークの艦長命令が出る。副艦長は、バート・ランカスター。...

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浅野順子だった 『薄桜記』

『薄桜記』だが、前から気になっていたのが、勝新の堀部安兵衛が、討ち入り直前に婚姻する堀部弥兵衛の子である。 13歳となっていて、本当に小さい少女である。 台詞もないもないので、大映京都なので関西の子役だろうと思っていた。 だが、先日キャストを探すと、浅野すず子だった。...

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守銭奴という言葉を思いだした ゴーン被告

元日産自動車会長のゴーン被告が、レバノンで記者会見した。 久しぶりに「守銭奴」という言葉を思いだした。 1990年代のソ連崩壊で、資本主義の勝利が言われて来たが、その大成功の果てがこれなのだろうか。 かのマックス・ウェーバーも、賤民資本主義と言っていたが、あのゴーン氏の言動は、「醜い」の一言に尽きるだろう。...

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2本で70点か 『網走番外地・望郷編』 『昇り竜・鉄火肌』

『網走番外地』シリーズも多数あり、大体見ていたが、これは見ていないので見に行く。                舞台は、長崎で、子供の時に過ごした町だという。そこには、嵐寛壽郎の組があったが、今はヤクザを辞めて、港湾荷役作業に従事している。 息子は中谷一郎で、妻は桜町弘子だが、彼女と高倉健は、元は恋仲だった。 そこに安部徹の組が進出してきて、港湾作業をめぐっていざこざになる。...

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穴守神社に行く

羽田空港線で、穴守稲荷神社に行く。 現在の羽田空港線は、昔は穴守線だが、現在のように空港の中まで延伸される前は、海老取川の手前で止まっていて、空港に行くにはバスに乗換えるものだった。                  江戸時代から穴守稲荷は、大変ににぎわった歓楽街で、特に「あなもり」という名称から花街の女性に人気があったのだそうだ。...

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『追憶のダンス』

河瀬直美は、最初に見た『殯の森』が好きになれなかったので、この特集にも興味はないが、写真評論家西井一夫さんの死を描いたものだと言うので、見に行く。 西井さんの批評はよく読んでいて、最近見ないと思ったら、2001年11月に亡くなられていたのは、今回初めて知った。 彼が亡くなられた2001年11月は、私は脳こうそくで倒れて入院し、やっと退院してきたころなので、訃報を見逃していたのだろうと思う。...

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またも、白鳳が負ける

白鵬は確かに変だ。 下半身が安定していないように見える。歳と言えばそれまでだが。 ただ、遠藤は非常によくなったと思う。朝の山などの若手に刺激されたのだろか。           妙義龍7年ぶり白鵬から白星「ちょっと驚いたッス」 日刊スポーツ <大相撲初場所>◇3日目◇14日◇東京・両国国技館...

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渡哲也2本

神保町シアターに行き、渡哲也映画を2本見る。『赤いグラス』と『あばれ騎士道』 『赤いグラス』は、1967年に蒲田パレス座で鈴木清順監督の『刺青一代』、井田探監督の『東海遊侠伝』の2本と3本立てで見たことがあり、あまり面白い記憶がなかったが、やはり駄目だった。 監督は一部で評価の高い中平康だが、私はそれほど良いとは思っていないが、この時期は本当にひどかった。...

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『弁天小僧』

これが、映画の面白さだ。 これを最初に見たのは、たぶん新宿昭和館あたりで、途中に挿入される芝居仕立ての場面の面白さに驚いた記憶がある。 そして思ったのは、「伊藤大輔は若いなあ」ということだった。 話は、弁天小僧で、もちろん市川雷蔵が演じる。 対立するのが、旗本愚連隊の河津清三郎、須賀不二雄らで、雷蔵の方には、田崎潤、黒川弥太郎らがいる。...

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『切られ与三郎』

昨日見た『弁天小僧』が最高に面白かったので、同じ趣向の『切られ与三郎』を見に行くが、これも大満足だった。 話は、源氏店の切られ与三郎で、お富さんが囲われている源氏店に与三郎が、昔のことをネタに強請に来るところが最大の見せ場だが、その前後、さらに後も非常に面白い。 まずは、芝居小屋で三味線を弾いている与三郎の市川雷蔵が、出ている役者が下手で嫌だと一座を辞めるところから始まる。...

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『弁天小僧』

『弁天小僧』を最初に見たのは新宿昭和館だろうと書いたが、調べると大森のみずほ劇場で、1977年10月だつた。 渡辺祐介の『新宿馬鹿物語』を見行って、これはつまらなかったが、伊藤大輔先生の趣向の新しさに驚嘆したのだった。 このみずほ劇場は、主に松竹系で、邦画の古いものを上映していて、『活弁物語』という、伴淳、アチャコ、徳川無声などが出た松竹京都の映画も見たことがある。...

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『アラビアのローレンス』

これを見るのは、5回目で、今回で脚本のロバート・ボルトやマイケル・ウィルソンが描きたかったのは、休憩の後の後半だと分かった。 前半は、映像と音楽、アクションで見るものを十分に魅了した後、元左翼の二人のシナリオライターは、アラブをめぐる世界の事情を明確に描いている。 その意味で、前半はサイレント映画のような作りだが、後半は演劇のような台詞劇になっている。 さすが、ロバート・ボルトだと言える。...

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石井輝男2本 『徳川いれずみ師・責め地獄』『やさぐれ姉御伝・総括リンチ』

昔、石井輝男がテレビで話していたが、彼は新東宝での助監督時代、渡辺邦男の組についた。 それはエノケンの喜劇だったらしいが、撮影の休憩中に、つい「先生はなんでこんなくだらない映画を作るんですか、もう少しましな映画を作ってはどうですか」と聞いてしまった。 すると大監督の渡辺邦男が怒って、「石井、それなら俺が200本を超える映画を作ってきた理由を言ってみろ!」と怒鳴られた。...

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『各駅停車』

東京映画の「駅前シリーズ」の1本、森繁久彌のSLの運転手と万年助手の三木のり平のコンビの話。 高崎駅なので、八高線や他の路線で撮影されているようだが、1965年のこの時期は、首都圏でも多くのSLが使われていたのだ。 森繁の妻は、森光子、のり平は独身だが、少し年がいっているように見える。本当は、もう少し若い人間だと思う。...

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『創価学会・秘史』 高橋篤史(講談社)

私が生まれ育った東京大田区池上は、言うまでもなく本門寺の門前町で、同時に創価学会が非常に強い地域だった。 現在の会長池田大作氏が生まれたのも大田区大森であり、多くの幹部は大田区で教員だった人が多い。 この教員というのも、創価学会の特徴の一つで、初代の会長牧口常三郎、二代目の戸田城聖も、教員だったことがあるのだ。...

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安江仙弘と四天王延孝 『日本人にとってエルサレムとは何か』

『日本人にとってエルサレムとは何か』の5回目として、安江仙弘と四天王延孝の話があった。日本女子大の臼杵陽先生。 どちらも普通の人には有名ではないが、安江は「河豚計画」の提唱者として知られているかもしれないが。                   この河豚計画とは、戦前に満州国にユダヤ人を移民させて国を発展させようとするもので、日産の鮎川義助は賛同し、工場を国内から満州に移した。...

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「相撲は演劇だ」を思いだした 徳勝龍、優勝

大相撲初場所は、幕内の徳勝龍の初優勝で終わった。 場所中、「序盤で二人の横綱が休場になったので面白くない」という人がいたが、なにを言っているんだと私は思っていた。 きっと大波乱になると思っていたら、その通りになった。 「相撲は演劇である」と言ったのは、国文学者の折口信夫先生で、『日本芸能史ノート』に書かれている。 「相撲は、神と聖麗の戦いであり、農業の吉凶を占う行事、演劇」なのだそうだ。...

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黒木和雄3本

国立映画アーカイブの「戦後ドキュメンタリー映画特集」 黒木和雄の『炎』『恋の羊が海いっぱい』『わが愛北海道』の3本. 『炎』には、映画『海壁』の第二部で、ルポルタージュのサブタイトルがついている。 ルポルタージュも、以前はよく使われた表現で、カメラルポルタージュというのも使われ、早稲田にもカメラルポルタージュ研究会というのもあった。...

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