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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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「相撲は演劇だ」を思いだした 徳勝龍、優勝

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大相撲初場所は、幕内の徳勝龍の初優勝で終わった。
場所中、「序盤で二人の横綱が休場になったので面白くない」という人がいたが、なにを言っているんだと私は思っていた。
きっと大波乱になると思っていたら、その通りになった。
「相撲は演劇である」と言ったのは、国文学者の折口信夫先生で、『日本芸能史ノート』に書かれている。
「相撲は、神と聖麗の戦いであり、農業の吉凶を占う行事、演劇」なのだそうだ。

今場所の勝負は、14日目の徳勝龍・正代、貴景勝・朝乃山戦で決まったと思う。
徳勝龍・正代戦は、上位の正代の勝ちと思われたが、意外にも正代の腰高で徳勝龍の勝になった。
続いて、貴景勝・朝乃山戦も、朝乃山の粘りで貴景勝が負け、「これは千秋楽であるいは・・・」と思った。
本来、相撲はボクシングやレスリングとは違い、「倒れたら負け」という競技なので、滑って転んでも負けで意外性の起こりやすいものなで、ドラマ的なのである。
要は、土という穢れにまみれたら負けで、きれいなことが勝ちなのだ。

私の兄は、若乃花のファンで、姉は栃錦が好きで、私は鏡里が好きだった。
鏡里は、あまり強くない横綱だったが、なぜか好きだった。
そう考えると、徳勝龍は、どこか鏡里に似ている気もする。

          

私の贔屓の栃の心の成績が良くないのは残念だったが、人気の炎鵬を釣り上げた一戦などは、さすがと思われた。


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