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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『野獣を消せ』

長い間見たかったのがやっと叶った。期待に違わぬ爽快な傑作である。 1965年、脚本は永原秀一、監督は言うまでもなく長谷部安春。            アラスカからハンターの渡哲也が戻ってくる。 その前に、米軍基地の町で少女が、ジープやバイクを乗り回している不良に襲われて自殺するシーンがある。 少女は渡の妹で、彼は叔父で自動車修理工場をやっている鶴丸睦彦のところに居候する。...

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『イヨマンテ・熊おくり』

イヨマンテと聞いてすぐに思い出すのは、たぶん伊藤久男の大げさな歌だろう。 紅白歌合戦ほか、NHKでよく見たものだが、元は菊田一夫の『鐘の鳴る丘』の中の唄だそうだ。 菊田の『君の名は』には、北海道編があり、そのアイヌの娘は、北原三枝で、最後は佐田啓二に失恋し湖に身を投げて自殺してしまう。...

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大鵬の豆まき

今日は、節分で豆まきだが、池上本門寺の豆まきには、1960年代は大鵬が出てきていた。 本門寺は、児玉誉志夫の墓もあるように、「日本の黒幕」との繋がりが強いようで、溝口健二や市川雷蔵の墓があり、力道山も豆まきにはよく来ていた。 そのつながりだろうか、大鵬も毎年来ていた。 さすがに大きくて、首から上が完全に周囲の人から飛び出ていた。...

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恵方巻きはなかったのだが・・・

今日は節分なので、恵方巻を食べる。                  「恵方巻きなんてインチキ、コンビニの政略」という声がある。 たしかに関東に恵方巻きはなかったと思う。 だが、「恵方」という考え方は、江戸時代からあり、庶民はその年の恵方に行って初詣をした。 車も鉄道もろくになった江戸から明治時代、庶民は初詣と言っても、近くに行くしかなく、その年の恵方の神社仏閣に行ったのである。...

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『否定と肯定』

去年、放送された作品だが、久しぶりに見ごたえのある作品を見た。         ハリウッド映画に一番貢献したのは、ナチスドイツだという説がある。戦後の洋画の悪役として最も寄与したのはナチスであることは明らかだろう。 ここでも、悪役はホロコーストを否定するイギリスの教授アービングで、演じるテイモシー・スポールがまさに因業で偏見に満ちた学者を巧みに演じている。...

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『黄金の旅チュンドワ・アフリカ東部海岸文なし漂流記』

監督の西江孝之氏は、1960年代末、早稲田にあった「演劇長屋」では、有名な人だった。 おそらく、演劇をやっている変な連中に興味があったのだろうか、よく演劇長屋に来て話を交わしていたそうだ。 非常に面白い人だったという話が残っていて、まじめな記録映画監督だと思っていた私には意外な気がしたものだ。 東アフリカのタンザニアのモンバサの郊外の村に行く。...

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『アジアはひとつ』

この映画の監督布川徹郎の初期の作品を見たことがある。 『早大闘争』で、1965・66年に早稲田で起きた「学費・学館闘争」を写真で記録した映画である。大島渚の『忍者武芸帳』のような作りである。 彼は、早稲田ではカメルポ研にいたが、その後は国内の「過激派」の活動を撮る記録映画監督になる。...

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明治時代でも港で隔離した

コロナウィルスの感染で大騒ぎだが、日本が開国した明治時代でも同様なことはあった。 開国、海港と共に、コレラ、チフス等が入ってきて、流行したこともあった。 そのために、横浜でも船を港に停泊させて隔離し、感染者は横浜の伝染病病院に入院させた。 この伝染病病院は、いろいろな経緯を経て、滝頭の脳血管医療センターになり、2001年に私も脳梗塞になった時に約半年間入院した。...

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『沖縄 久高島のイザイホー』

1978年に沖縄の久高島で行われたイザイホーの模様を記録した映像で非常に貴重なものである。 ただ、それは学術的なスタンスで、またイザイホーも、島の人間のためにあるものなので、歌や動作も面白いものではない。               それは当然で、このイザイホーもそうだが、祭りは本来その地域の人のために行われるものなので、芸能的要素はないのである。...

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遠藤琢朗氏、死去

演出家の遠藤琢朗氏が亡くなられたそうだ、91歳。 彼は、演劇好きの人には知られていたが、そう有名ではなかっただろう。 その理由は、遠藤氏が有名になったのは、メジャーな演劇界ではなく、ややマイナーな場所で活動されていたからだろう。 横浜の運河の船で上演していた横浜ボートシアターの仮面劇で話題になり、私も『ミュージック・マガジン』で激評した。...

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日露戦争は、

昨日の2月10日は、1904年に日露戦争が始まった日である。 この日露戦争には、いろんな意味があったが映画的にも大きな意義があった。 日本で言えば、新東宝の『明治天皇と日露大戦争』だが、それだけではない。 世界的にみれば、日露戦争は、歴史的に言えば、最初に世界中からニュース映画カメラマンが取材に来た戦争だった。 そんな昔からニュース映画があったかと思うかもしれないが、ニュースは映画の好材料だった。...

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羽仁進、樋口源一郎作品4本

樋口源一郎は、記録映画でも古い人だが、以前見たら意外にも面白かったので、見に行く。 『女王蜂の神秘』は、蜜蜂の生態を記録したもので、非常に不思議なことに驚くが、途中少々眠くなる。 女王蜂、働き蜂、オスとメスのハチは、それぞれがばらばらの個体なのではなく、全部で一つの個体だと言うのには感心する。...

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『バリー・シール アメリカをはめた男』

TWA航空の優秀な若手パイロットだったバリー(トム・クルーズ)は、ある日シーファーという男から中米への飛行と撮影を依頼される。これは、CIAのエージェントだったのだ。 そこは、中米のニカラガで、左翼の武装組織サンディニスタの基地を撮影することで、秘密の飛行だったが、報酬として莫大な金を貰う。...

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『新聞記者ドキュメント』

菅義偉官房長官の天敵・東京新聞社会部遊軍記者の望月衣塑子記者の記録である。 その言動については、政治的立場によって賛否はあるだろうが、本来新聞等のマスコミは、政治などの権力を監視し報道するのが使命である。 中では、地方の放送局の記者が言う「もし左翼政権ができたとしても、やることは同じだ」というのは、その通りである。...

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『柿の木のある家』『花荻先生と三太』

                         『柿の木のある家』は、桑野みゆきが出た初期の作品で有名なので見に行くと主人公ではないのに驚く。 話は壺井栄の原作で、瀬戸内の小島、小豆島ではなく西の今治近くの島のようだ。 漁師の小杉義男と村瀬幸子との家には7人の子供がいて、真ん中の久恵(中村のり子)を東京の村瀬の兄の上原兼が養子に入っている家に上げることになる。...

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野田真吉と中村麟子

野田も中村も、記録映画の世界では有名だったが、私も見たのは、野田の作品が1本のみ。 中村は、非常にまじめな作風で、苦手の美術関係の『金色堂』と『明治の絵画』はさして感じるものはなかった。 だが、五島列島福江島の若者組は面白かった。下島という地域では、1980年代まで若者組があり、さらに大人組、子供組もあったとのこと。...

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『美しき母』

戦後の熊谷久虎の監督なので、ひどいだろうと思っていたが、意外にも面白かった。 その面白さは、単純な娯楽映画としての面白さで、美しい母・原節子への小学生の息子・野口泰史の思慕を描く「母もの」である。 原作は林房雄で、ほぼ自伝的だとすると非常に興味深い。 映画は、原と息子が山道を歩いて、元女中だった清川玉枝の家に行くところから始まる。...

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『海ッ子・山ッ子』

1959年に桜映画社で、木村壮十二が監督した児童映画、原作はNHKのラジオドラマで、脚本も筒井啓介。 伊豆の小さな村の小学校に新しい教師が赴任してくる。吉沢久嘉という役者らしいが、見たことがなく、後に声優になった人のようだ。                  村の旅館主の松本克平と神主の小笠原章二郎が出迎えて、彼を旅館に拉致して下宿させてしまう。...

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簡保ホールがなくなっていた

昨日は、阿佐ヶ谷のラピュタの帰り、五反田で池上線に乗り、戻って来た。 この池上線のホームは、大変に高い場所にあり、昔から不思議に思っていたが、これは建設当初山手線を越えて線を延長する意図があったからとのこと。 五反田のこの高架の駅は、よく映画に出てきて、小津安二郎の『東京暮色』、あるいは浦山桐郎の『私が捨てた女』にも出てくる。...

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ダム映画3本

今回の「戦後日本ドキュメンタリー映画再考」では、ダム映画があった。 『佐久間ダム』から「黒部ダム」さらに、「小河内ダム」などで、小河内ダムは見たかったが、日程が合わず。 『佐久間ダム』は有名で、学校で見させられたと思うが、これは電源開発の事業だったが、高秀元横浜市長も現地で働いたそうで、退職後その資料を横浜市中央図書館に寄贈された。電源開発の事業だったが、道路改良などは建設省がやったのだと思う。...

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