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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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山下ふ頭には、中劇場と野外音楽堂を

横浜の山下ふ頭の再開発が話題となっているが、私はここに「中劇場」と「野外音楽堂」を作るべきと考えている。                 実は、その運営にいろいろと意見はあるだろうが、現在、横浜市ではかなり文化施設は整備されてきている。 中で、完全にないのが野外音楽堂であり、実はこれは、日比谷野音のように、横浜公園に昭和初期から1990年代まであったのだ。...

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『ラーマヤーナ』が上映される

インドの大叙事詩の『ラーマヤーナ』のアニメ版が、3月に横浜黄金町のシネマジャックで上映される。                  日本とインドのスタッフが協力して製作されたもので、日本での本格的な公開は初めてである。 日本中のインドファンは、黄金町で見よう。

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『メンゲレと私』

この映画は、「死の天使」とよばれたナチスの医師メンゲレに気に入られ、数奇な運命の軌跡を送った少年・ダニエル・ハノッフォの独白である。                     リトワニアニに生まれた彼は、9歳でドイツ占領を体験し、ナチスの収容所に入れられるが、金髪の美少年だったことで死を免れ、さまざまな労働に従事させられる。...

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『文明開化四谷怪談』

2013年に新国立劇場で、福田善之作の『長い墓標の列』が上演されたとき、私は次のように書いた。...

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下北沢は良くなっていたが、渋谷はひどい

『文明開化四谷怪談』を見に行くために、久しぶりに下北沢に行く。 整備について、議論があったようだが、エレベーターがきちんとしていてよかった。 渋谷に戻るが、相変わらず滅茶苦茶で、まだ5年は掛かるだろうと思う。               安藤忠雄、早くなんとかしろと思う。

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紫式部も、下々の中に入っていた

大河ドラマの『光る君へ』では、まひろの式部が、散楽に興味を持ち、普通の人々の中に入ってく様が描かれている。 普段の自分の公家の生活の他に、人々の生活にも通暁していたとは初めて知った。               さて、紫式部とならび、近代の最高の女流作家と言えば、言うまでもなく樋口一葉だと思う。 彼女も、若い時は中島歌子の歌塾に通い、公家らの生活にも通じていた。...

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『自由少年』を見た頃

朝日新聞に、栗原小巻の回想が出ていて、俳優座養成所の卒業公演で田中千佳夫の『自由少年』を演じたことが出ていた。 実は、この公演は、友人の下川博、山本亮の3人で見ているのだ。 この頃から、3人で劇団を作ることを考えていたのだ。 今は、下川も山本も亡くなってしまった。 さて、この公演だが、あまり感心しなかった。田中千佳夫の戯曲の観念性を、役者が上手く表現しているとは思えなかったからだ。...

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これが東京の味だろう

用があって南区の横浜橋に行ったので、江戸藤に入る。         かなり有名な蕎麦屋である。 鴨せいろを食べるが、汁がかなり濃い。 だが、これが、東京や横浜の昔の蕎麦屋の味だと思った。 今は、すべて薄味になっているが、これがもともとの味だと思った。        

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筑波久子を最初に見た映画 『花影』

筑波久子という「肉体女優」がいたことは知っていたが、見たことはなく、最初に見たのは、川島雄三監督の東京映画の『花影』である。 そこでは、彼女は、銀座のクラブのママの山岡久乃や池内淳子の同僚だったのだが、弁護士の有島一郎に金を出させて自分の店を持つちゃっかりした女としてでて来た。 その頃か、すぐ後に彼女は、日本を出てアメリカに行ったのである。...

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『三姉妹』の残したもの

栗原小巻の回想は、大河ドラマの『三姉妹』(さんしまい)だったが、1966年にNHKで放送されたドラマは、栗原小巻の名を全国的にしたが、もう一つ残したものがあった。             それは、姉妹を「しまい」と呼ぶようになったことだ。 長い間、姉妹は、兄弟と同様に、きょうだいと読まれていた。 嘘だと思うなら、日本映画の名作を見ると言い。...

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『新幹線大爆破』の豊かさ

なんども見ているが、BS12で『新幹線大爆破』を見る。なんども見ているが、やはり面白く、またときどきで挿入される回想場面の抒情性がすばらしい。                この映画は、当初は菅原文太主演で企画されたが、文太が「新幹線が主役の映画なんかに出られるか」と断ったので、高倉健になったが、この交代は、作品の持つ抒情性からみれば大変によかったと思える。...

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俳優座の『三人姉妹』

1967年だったと思うが、俳優座が日生劇場で、チェーホフの『三人姉妹』を上演した。 当時、付き合っていた女性と見に行ったが、このときの3姉妹は、岩崎加根子、河内桃子、そして人気スターになっていた栗原小巻で、「大河ドラマに便乗した公演」と言われた。 内容はよく憶えていないが、俳優座も、この頃が一番良かったのではないかと思う。...

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テレビの『陽の当たる坂道』

石坂洋次郎の『陽の当たる坂道』は、日活で2回映画化されているが、1965年夏のTBS版も非常に良かった。             脚本は、山田正弘、演出は村木良彦だった。主演は、芦川いずみで、彼女が教える少女は小川知子で、非常に可愛かった。その家の長男は、横内正、二男で芦川の相手になるのは、新克利だった。...

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恵方巻を食べる

昨日、今日と恵方巻を食べる。                     「恵方巻なんて、コンビニの宣伝だ」との声もあり、たしかに関東に、昔は恵方巻はなかったと思う。 ただ、江戸時代から、「恵方」という考え方はあり、むしろ初詣などは、明治以後に生まれた鉄道会社の宣伝によるものなのだ。 鉄道など交通機関が発達していなかった明治中期まで、庶民は、遠くの神社等に詣でることは不可能だった。...

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『マハゴニー』

この30年くらいで、一番参った映画である。 なにしろ筋もドラマもなく、特に感動的なシーンもないのだから。 監督の篠田正浩が、松竹の城戸四郎の監督試験のとき、「君は、小津安二郎について、どう思うか」と聞かれ、篠田は「1920年代の欧州に絶対映画、純粋映画があったが、僕は小津安二郎にそれを見ます」 と答えたそうだ。...

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1963年の映画

衛星劇場で、江利チエミ主演の『咲子さん、ちよっと』を見たが、結構よくできていて感心したが、それ以上に1962,3年ごろの日本映画と社会は、今とは比べられないほど、良い時代だったなあと思った。                    この1963年は、日本映画は最高だったと思う。 よく言われるに、日本映画の観客動員数は、1957年だが、内容的には1963年が最高だったと私は思うのだ。...

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『クレージーの花嫁と七人の仲間』

1962年のクレージーキャッツの映画で、松竹とは珍しい。 松竹では、ハナ肇が単独で出ている作品が沢山あるが、クレージーキャッツとして、全員が出ているのは珍しいと思う。 というのも、クレージーキャッツのアメリカ的なジャズ志向と松竹の体質は異なるように見えるからだが、この作品では違和感がなく、言ってみれば東宝的な出来になっている。...

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『座頭市千両首』

出入りで、心ならず殺してしまった男の墓参りに、市は上州のある村に馬で来るが、その馬子は少年姿の坪内ミキ子で、もちろん市が殺した男の恋仲だった。                     村では、飲めや歌えの大騒ぎ。代官が化した「千両の負荷」を納めたからで、もちろん代官は悪代官で、受けた千両を、伊達三郎らの悪漢に横取りさせ、さらに自分の屋敷に隠してしまう。...

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「女中映画」

かつて日本には、女中映画と言うジャンルがあった。左幸子の『女中っ子』が典型だが、若水ヤエ子の「女中シリーズ」もあった。小沢昭一によれば、女中と言うのは、「お女中」と言うように尊敬語だったが、いつの間にか差別用語になった。 ただ、つい最近まで、女中は普通にいたもので、私の元妻の家でも、そう裕福ではなかったようだが、いつも女中がいたそうだ。それだけ、若年の女性の人件費が安かったからだろう。...

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若山と勝新

若山富三郎と勝新太郎は、言うまでもなく兄弟だが、その性格はかなり違ったようだ。 先日の『座頭市千両首』を見ると、若山は、最後であっさりと勝新に負けてしまうが、これは「座頭市は勝新の映画だ」と心得ているからだろう。 若山は、勝新の後を追って映画界に入ったが、新東宝、大映、東映と必ずしも順調な歩みをしたわけではない。 そうした経験が、生かされたのが、黒澤明監督の『影武者』の時である。...

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