衛星劇場で、江利チエミ主演の『咲子さん、ちよっと』を見たが、結構よくできていて感心したが、それ以上に1962,3年ごろの日本映画と社会は、今とは比べられないほど、良い時代だったなあと思った。
この1963年は、日本映画は最高だったと思う。
よく言われるに、日本映画の観客動員数は、1957年だが、内容的には1963年が最高だったと私は思うのだ。
理由は、簡単である。溝口健二は亡くなっていたが、内田吐夢、伊藤大輔は元気で、小津安二郎もまだ生きていたのたのだが、この年に亡くなるのだが。
松竹には、まだヌーベルバーグの余韻があり、日活、東宝、大映には、戦後派の新人監督もいたからだ。
もちろん、黒澤明は、正月映画に『椿三十郎』を公開している。
このように、1963年は、日本映画の頂点だったと思えるのだが。