『だんびら一代・藤浦敦』 藤浦敦・藤木TDC
日活の助監督で、その末期に『いじわる大障害』という喜劇で監督デビューし、その後のロマンポルノでも「海女シリーズ」を何本か作った藤浦敦へのインタビュー本である。 彼は、落語の三遊派の宗家の家柄で、父親の藤浦富太郎は、築地の青果市場の社長であった人物で、息子として日活の株を大量に保有し、倒産の時には、約40%、50億円もの大株主であったとのこと。...
View Article「とうがらし牡丹」ってなに?
池袋で野田秀樹の『逆鱗』を見て家に戻りテレビをつけると、 「あの年 この歌」というのをやっていて1966年の曲の特集だった。 テレビ東京の女性アナウンサーが、「とうがらし牡丹」って何ですかと言っていて、仰天する。 もちろん、高倉健の『唐獅子牡丹』であるが、50年前では仕方ないことなのだろうか。
View Article杉良太郎公演
「演歌・歌謡曲を応援する議員連盟」ができ、そこにもご出席された杉良太郎さんだが、1983年に彼の明治座公演を見たことがある。 雑誌『ミュージック・マガジン』に劇評を書いたが、歌手芝居の常の芝居と歌謡ショーで、劇は『花と竜』だった。 意外にも芝居は上手いのには感心したが、反面に歌はたいして上手くないのにも大変に驚いた。...
View Article保育園は儲からない事業なのである
今や巷の最大の話題の保育園だが、なぜ増えないかと言えば、根本的にはそう儲かる事業ではないからである。 私が横浜市のある区で福祉の担当部長をしていたとき、ある民間保育園が自主閉鎖をして問題になっていた。 我々の問題は、閉鎖で通えなくなった園児をどこに入れるかだった。...
View Article『逆鱗』
野田秀樹の新作劇である。21世紀の反戦劇と言えるのではないか。 反戦の劇は、掃いて捨てるほどあるが、それはほとんどはリアリズム劇だった。これは例によってまったく違う。 いつものうるさい喜劇が1時間半を過ぎる頃になると、リアルな人間魚雷回天をめぐる劇になる。...
View Article小倉祇園太鼓は嘘だったのだが 『無法松の一生』
横浜シネマリンで、稲垣浩監督、阪東妻三郎主演の1943年の映画『無法松の一生』を見る。その後に、シナリオライターの山田太一と荒井晴彦の対談。 「日本シナリオ選集」の発行記念シリーズ、「いい映画は良いシナリオからしか生まれない」だが、この『無法松の一生』は、その逆の例である。...
View Article近代遺構を展示・保存へ
神奈川新聞によれば、横浜市は北仲通に整備する予定の横浜市新庁舎周辺で出土した近代遺構の一部を展示・保存することにしたそうだ。 これは非常に良い事であり、ぜひ進めてほしい。...
View Article「国連ピースメッセンジャー都市会議」は、欧州のユダヤ系の反ナチズム運動だった
1990年に、翌年横浜のパシフィコ横浜で横浜市の主催で開催する「国連ピースメッセンジャー都市会議」への参加を呼びかけるため、私は当時横浜市のハンブルク駐在だった新井成一さんとローマで合流し、ローマ以下の各都市を訪問した。 ローマの後、飛行機でピサまで飛び、そこからフィレンツェに行った。...
View Article『早春スケッチブック』は・・・
先週の横浜シネマリンでの山田太一さんのトークショー(聞き手荒井晴彦)で、彼のTBSのドラマ『早春スケッチブック』のことに触れられた。 そこでの主人公で真面目なサラリーマンの河原崎長一郎と元カメラマンで自由奔放な生き方の山崎努との関係は、山田太一さん自身と寺山修司とのことだと言われた。 私は、このドラマはほとんど見ていなかったが、非常に驚いた。...
View Articleあきらと女性
山本亮と女性について、私の知っていることについて書く。 彼は、正直に言って、福山雅治を暗くしたようなルックスだったので、どんな女性からも好かれた。 われわれのような武骨な連中と飲みに行くとき、最後は店の女性が、必ず彼を好きになって声をかけてくるのである。 「あきらとは飲みに行くのは止そう」とわれわれは言い合ったものである。 だが、彼は女性に対しては必ずしも幸福ではなかったようだ。...
View Articleリックになれなかったレーガン
レーガン元大統領の夫人だったナンシー・レーガンが亡くなった。 レーガンが俳優だったのは有名だが、彼は俳優の前はラジオのアナウンサーで、「コルゲート・アワー」というスポーツニュースのキャスターだった。 だから、彼は演説が非常に上手いのである。 ただ、彼が大統領時代、説明するときは、その文章は3行以上にわたってはならないといわれていた。 それ以上になると理解できないからだと言われた。...
View Article「スター・ウォーズ」計画のために遺伝子を研究していた
レーガン元大統領の時代、衛星からミサイルをソ連に打ち込む計画があった。 これには、衛星に乗れる飛行士が必要なので、当時アメリカは高地適性の人間の研究をしていた。 どうやるかというと、中央アジアにアルメニアがある。ここは高地で、しかもアメリカにも移民した人間が多いので有名である。...
View Article川村禾門さんは
先週の横浜シネマリンでの『無法松の一生』上映会の後の山田太一さんのトークで、長門裕之が演じた吉岡敏夫の中学時代以降の役者の川村禾門(かわむら かもん)さんについて話された。 この映画は何度も見ているが、長門を引き継いだ人が誰か、まったく気が付かなかった。 1960年頃、川村さんは、山田さんが助監督をやっていた松竹大船の俳優をやっていて、いわゆる大部屋の俳優だったそうだ。...
View Articleポピュラー文化30年説
先週は、「演歌・歌謡曲を応援する議員連盟」に関してコメントを求められ、いろいろと話した。 当然、その一部が出されたのだが、中で私が言いたかったことの一つは、演歌が大衆文化の一つなら、時代性があり、時には消え去ることもあるということだ。 それが大衆文化、流行というものである。 逆に言えば、流行するものだからこそ価値があり、時代の意味を反映しているのである。...
View Articleみなとみらいは大変なにぎわいだった
昨日の午後は、用があってみなとみらいに行く。結構久しぶりで、多分3年ぶりくらいだろうと思う。 大変なにぎわいだった。 偶然、パシフィコ横浜の1階のビジネスセンターで、昔職員でいて、約10年前に独立して沖縄でコンベンション会社を作ってやっている徳田博之さんに会う。 彼も久しぶりに来たそうだが、その人出の多さに驚いていた。...
View Article『地方紙を買う女』
松本清張原作で、日活で『危険な女』として渡辺美佐子主演で1960年に作られ、監督は若杉光夫、小説家は芦田伸介、渡辺の夫役は下元勉で、実質的に劇団民芸映画だった。 これは、55分しかなく、丁度よい長さだったのだろう、3本立ての1本としてよく上映されていたので、私も何度か見たことがある。 原作が面白いのは、女が「地方紙を読みたい」として言ってくる始まりである。...
View Article演歌が伝統文化ではない証拠
先日、東京新聞、TBS,さらに都合が悪くて電話インタビューは受けられなかったフジテレビ・ネクストから、「演歌・歌謡曲を応援する議員連盟」が言う、「演歌が伝統文化なのか」については、はっきりと違うと答え、東京新聞には、3月5日の特報部に出た。 伝統文化ではない証拠がきちんとある。...
View Article明治時代の外人落語家
夜、ある場所で飲んでいるとフジテレビで、外国人が落語を愛好し、演じていることを報じていた。 「ああ、何もご存じないのだな」と思う。 昨日書いたが、快楽亭ブラックという外人落語家が、明治時代にいたことを。 彼は、オーストラリアに生まれ、父が日本でジャーナリストだったことから来日し、いろいろ経緯はあったが講談の松林白圓の弟子になって正式な鑑札を取り、落語家として高座に立った。...
View Article南区外国人中学生支援教室修了式
去年の2月から行っている、南区の外国人中学生支援教室の修了式が行われ、私もサポーターの一人として出てきた。 33人いて、そのうち13人が3年生で、今年無事卒業し、高校に進学した。 私が担当してきたI君も無事県立高校に合格した。 彼は4年前に中国の南部の都市から来日していて、日本語会話は完璧で、支援は非常に楽だった。...
View Article結婚式、三種の神器
テレビの放送大学で高橋和夫先生の『世界の中の日本』15回目を見たら、香港の新郎新婦が沖縄の教会で結婚式を挙げるところが出ていた。 なぜ、沖縄で若い二人が結婚式を挙げたかというと、香港ではキリスト教徒以外は、キリスト教会で結婚式をできないからだそうだ。 日本は非常に宗教に寛容な国だと思う。...
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