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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『宮本武蔵』 テレビ朝日版

テレビ朝日55周年番組の木村拓哉主演の『宮本武蔵』を見るが、これは今まで作られたどれよりもすごい作品である。 そのでたらめさ加減が。     武蔵や小次郎、吉岡一門の剣術使いは、まるでおもちゃのように刀を縦横に振り回す。 日本刀の重さって江戸時代はよほど軽かったのだろうか、今でも日本刀は大変重くて、普通の人間は振りまわすなどできないものである。...

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ネットが進むほど、本物の実物を見ようとする欲が強くなる

先週の金曜日の夜、新港地区のハンマーヘッド・クレーン・スタジオで、よこはま経済新聞の10周年を祝うパーティが行われた。 多くの人が来ていたが、意外にも横浜市役所関係の人は少なかったようだ。 これは、みなとみらい21を代表とする横浜の都心部の再開発が、一段落を終了したことを意味している。...

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『小さなおうち』

話題の山田洋次作品だが、正直にいって最近の彼のものでは一番良いと思う。 時代劇もそれなりだったが、少々肩が凝るできで、この現代劇の方が気楽に見られて良い。               話は、昭和10年に山形の田舎から東京に女中奉公に出てきた倍賞千恵子(女中時代は黒木華が演じる)が、雪が谷の赤い屋根の、モダンな小さなおうちで経験した事件である。...

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4月19日は、野毛山の中央図書館に

4月19日土曜日の午後2時から、横浜市中央図書館で「映画『細雪』の戦後史」をすることになりました。 三島由紀夫も日本の近代文学の最高作品と賞賛する谷崎潤一郎の『細雪』は、戦時中から秘かに書き継がれ、戦後の昭和23年に発表されると、すぐにベストセラーとなりました。...

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『マーガレット・サッチャー 鉄の女』

メリル・ストリープが演じた劇映画ではなく、イギリスで作られたドキュメンタリー、非常によくできていて面白かった。 サッチャーは、地方の生まれで、メソジスト、父も市長を務めたとのことだが、そう裕福な家庭ではなかったというのが興味深い。 オックスフォード大学を出て、化学会社に勤めたが、政治への野心があり、保守党の政治家として選挙に出て当選する。...

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欧州勢は相撲に向かないのだろうか

大関から関脇に落ちていた琴欧洲が引退を決めた。 今場所は、初日こそ勝ったものの、ずっと負けで、それも気が抜けているようだったので、心配だったのだが。 6年前に優勝した時は、豪快な取り口で好きだった。 すぐにも横綱になるかと思われたのだが、怪我もあるが、琴欧洲は少し人が優しすぎたようにも思える。      去年、やはり引退した把瑠都と言い欧州勢は、相撲に向いていないのだろうか。...

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『ペロコスの母に会いにいく』

上映が今日までというので、シネマジャック&ベティに行く。 ペロコスとは、玉ねぎのことで、ハゲ頭の息子岩松了のこと。 岩松は、元は劇作家・演出家だが、最近は俳優の方が多いようだ。                    長崎の広告会社に勤める岩松は、高齢の母赤木晴恵と、フリターの息子大和田健介との3人暮らし。...

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モンゴル4人目の横綱誕生か

シネマジャック&ベティを出て、黄金町のたけうま書房に行き、福田陽一郎の『渥美清の肘付き』と「はま太郎」を買って戻る。 福田の自伝は、初期のテレビ界のことが詳述されているようで、興味深い。この人は4年前になくなったが、女優の稲野和子と結婚していた。 4月19日の「映画『細雪』の戦後史」のチラシも置いてもらう。...

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『道場破り』

去年亡くなった長門勇の主演第一作と謳っているが、そのとおり彼の数少ない1964年の主演作品。 監督は、内川清一郎で、脚本は小国英雄だが、原作は山本周五郎の『雨上がる』より、となっている。 『雨上がる』と言えば、小泉堯史の愚作『雨上がる』の原作ではないかと思いつつ見るが、この二流時代劇の方がはるかに面白い。 冒頭、多くの武士に護衛された駕籠の列を長門勇が襲い、岩下志麻を救い出す。...

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『香港の夜』

2007年にフィルムセンターの『歌謡映画特集』で上映された時、私は次のように書いた。...

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『日本映画学会会報38号』が送られてくる

「日本映画学会会報38号」が送られてきた。昨年秋に映像関係では一番小さいこの学会に入会したのは、ここは会費が安く、また入会に推薦者が不要だったからである。 勿論、拙書『黒澤明の十字架』も送ったので、その書評と私が書いた自己紹介文『黒澤明産業に新規参入して』も載っている。...

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「ラ・ベビー・シッター」という映画

ベビー・シッターに子供を預けたところ、死んでしまった事件が問題になっているが、原題が「ラ・ベビー・シッター」という映画があった。 邦題は『危険なめぐり逢い』と言うルネ・クレマン監督のサスペンスの傑作である。 美術学生で、彫刻をローマで学んでいる貧乏学生のマリア・シュナイダーは、ある日「子供を見てくれ」との依頼の電話が入り、大きな邸宅に行くと男の子が一人でいる。...

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『赤土の家』 朝比奈愛子

前から、朝比奈愛子(雪村いづみの妹で、ロカビリー歌手として結構人気があり、舞台、テレビ、映画にも出ていたが)、最近まったく姿を見ないがどうしているのか気になっていて、ネットで検索すると、この小説を書いていることを知った。 小説と言っても、ほとんどが彼女と姉雪村いずみのことで、「ああそうだったのか」と思うことが多々あった。...

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ご乱心もの 『続・道場破り』

前作の『道場破り』がヒットしたのだろう、長門勇主演、丹波哲郎助演で作られた松竹京都の時代劇。 話は、ある剣法の師範の道場の三代目の御曹司の長門勇が、有望な弟子の一人菅原文太をいきなり殺してしまい、一切理由を言わない。 そこから長門は様々な奇行を起こすようになるという、『忠直卿行状記』のような「ご乱心」ものである。...

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朝倉摂、死去

美術家・画家の朝倉摂が亡くなられた、91歳。 私が知っているのは、舞台美術だが、特に蜷川幸雄の芝居での作品がすごかったと思う。 『ロメオとジュリエット』、『にごり江』でのほとんど一つの舞台のような仕掛けの中で、役者たちに濃厚なドラマを演じさせた。...

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『バルカン超特急』

1938年、イギリス時代のヒチコック映画、大変有名な作品だそうで、私が見るのは多分4回目くらいだが、非常に面白い。 ものの本によれば、列車のシーンはほとんどスタジオで撮ったそうで、終盤近くで、コンパートメントに閉じ込められたマイケル・レッドグレーブが列車の窓から出て、悪漢と誘拐されかけた婦人がいる隣の部屋に乗移るシーン。...

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『地球防衛未亡人』

世界のどこに出しても恥ずかしい監督と言われている河崎実の新作。 東宝の空想科学映画の中では『地球防衛軍』が一番だと信じ、正月には秘密基地の場所の西湖まで行った私にとって『地球防衛未亡人』とは見逃すわけにはいかない。 勿論と言うべきか、当然にも出来はチープである。ただ期待したほどは笑えなかったのは残念。...

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松本典子、死去

女優の松本典子が死んだ、78歳。間質性肺炎とのことだが、だいぶ前に舞台女優をやめたのは、その頃から具合が良くなかったのだろうか。 民芸の女優だったが、昔は民芸の芝居を見ていないので、その頃のは知らないが、以前戸板康二さんがレーニンを描いた芝居での女性闘士役が適役で良かったと書いていて、そうだろうと思ったことがある。...

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『活瓣時代』 御園京平(岩波書店)

『地球防衛未亡人』を見た後、伊勢佐木町を歩いているとチャリティー古本市をやっている。 600円と安かったので買い、夜阪神が巨人に惨敗したゲームを見つつ読んでしまう。 低めの変化球が得意の能見が高めにストレートばかりを投げているのだから、打たれるのは当然である。...

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『その前夜』

山中貞雄を中心とした京都の脚本家の集団「梶原金八」の作品の一つで、前年に山中貞雄が中国で死んだため、追悼作品として1939年10月に東宝京都で作られたもの。 幕末の京都、新撰組や長州などの勤皇派らの武闘派が町中を跳梁跋扈している。        右は河原崎長十郎、左は河野秋武(山崎進蔵) だが、そんな戦闘は京都の庶民には関係ないよ、というのがこの映画の主張である。...

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