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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『笑う地球に朝が来る』

いろいろな映画を見てきたが、これほどしょぼいと言うか、意気の上がらない映画も珍しい。 1940年、南旺映画第四回作品で、監督は戦後は東映にいた津田不二男。 岸井明、月田一郎、清川虹子、高瀬実乗らが出ているが、旅回りのレビュー一座で、不入りから次々と、座員が逃げる・ドロンしてゆく。...

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モノレール延伸は

日曜日に行われた町田市長選挙で、石坂丈一氏が、見事3選された。 人の噂も75日で、最初の選挙の時の「政治資金規制法違反」事件もなんのその、無事3選されたことは誠に喜びにたえない。 だが、新聞情報に過ぎないが、多摩モノレールの町田市への延伸を掲げているのが気になった。 多摩モノレールも、長期債務の赤字があり、関係各都市が支援してやっと運営している状況のようだ。...

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つい最近、知ったのですが

実は、私もつい最近知ったのですが、2001年に出した私の本について、次のような批評がネットにありました。 この人は、在米の人らしく、私はなにも知りませんので、念のため。  レビュー対象商品: いじわる批評、これでもかっ!―美空ひばりからユッスーまで、第7病棟からTPTまで ポピュラー・カルチャーの現在 (単行本)...

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素人いじりだけではねえ

元TBSのアナウンサーだった山本文郎が亡くなった。 思い出すのは、これもすでに亡くなられているが、劇作家榎本滋民と深夜にやっていた「TBS落語特選」である。 榎本さんも当然だが、山本さんも落語等の伝統的話芸への知識、素養があったことが、あのしゃべりになったのだと思う。 放送局のアナウンサーのしゃべり方も随分とひどくなっていると思う。...

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『フィガロの結婚』

知り合いに切符をもらったので、シアター1010の尚美学園大オペラを見に行く。 恥ずかしながら、『魔笛』は何度か見ているが、『フィガロの結婚』は、見たことがないという理由もあった。 一幕が始まるととても上手い。 今時の音楽大学の学生はこんなに大人びていて、上手いのかと驚く。 だが、休憩でパンフを見ると、演じているのは皆学生ではなく、河合尚市指揮、澤田康子演出の本物のプロ。...

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アラン・レネ、死去

フランスの映画監督アラン・レネが死んだそうだ。91歳。 アラン・レネと言えば、私たち、1960年代に内外の映画を見ていた者にはとても忘れられない存在である。 なにしろ分からないのだから。 『夜と霧』はまだしも『24時間の情事』、さらに『去年マリエンバードで』も20代で2回見たが、いつも途中で眠ってしまい、また訳のわからないゲームも出てきて、まったく理解不能だった。...

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『ワイルド・バンチ』は

アメリカの映画アカデミー賞が発表され、関連記事としてオスカー像のモデルは、メキシコの俳優・監督だったエミリオ・フェルナンデスだったことが出ていた。 さて、エミリオ・フェルナンデスで有名なのは、サム・ペキンパー監督の『ワイルド・バンチ』でのメキシコの将軍役だろう。 「将軍どころか、ただの野盗の親玉だ」とウィリアム・ホールデンらにバカにされるが。...

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『フローズン・ビーチ』

開演前に隣の若い女性が聞いていた。 「ケラって日本人なの」 「日本人で、ケラリーノ・サンドロヴィッチという人だよ」 ケラの芝居は、劇団健康時代に『カラフルメリでオハヨ』を1991年に見ていて、そのひどさに呆れたことがあり、そのことは『ミュージック・マガジン』に書いた。 そのとき、ただ一つだけ救いと書いたのは、当時十代だったはずの女優秋山菜津子で、その頃から輝いていたのだ。...

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『アルトナの幽閉者』

新国立劇場のパンフレットには、日本での主な上映記録が掲載されていて、1967年に早稲田の劇研がこの劇を上演したことも載っていた。 確かにその通りで、1967年の7月、大隈講堂で上演したとき、私は置道具というセットの中の家具の担当で、この劇に参加した。 その前年の秋から参加し、そのときは役者(もちろんほとんどガヤの役の他)、大道具の一員だった。...

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安井昌二、死去

俳優の安井昌二が死んだそうだ、85歳。 安井昌二と言ってもほとんど知らないだろうが、1954年に日活が制作再開したときは、スターの一人だった。 この頃の日活の男優は、安井の他、三橋達也、葉山良二らの二枚目だった。小林旭ですら、当初は美男子役だった。 当時の日活の路線は、戦前の再現であり、新国劇による時代劇と内田吐夢、田坂具隆らによる文芸映画だった。...

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『昭和芸能史・傑物列伝』 鴨下信一(文春新書)

鴨下信一氏の名は、TBSのディレクターとして高校時代から知っていたが、TBSを出てテレビマン・ユニオンを作る今野勉、村木良彦らに比べ冒険性がなく、凡庸だという認識しかなかった。 だが、「あれっ」と思ったのは、大映に大娯楽監督森一生の本『森一生映画旅』を山田宏一と編纂し、森一生のファンだったと知ってからだった。 この人の本は、多く読んでいるが、大変な名文家で、その証拠にじつにスラスラと簡単に読める。...

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『おしどり笠』

1948年に大映で森一生が監督した時代劇、主演は片岡千恵蔵と山根寿子で、山根は東宝の女優だが、この頃東宝はストライキ中だったので、東宝が大映に彼女を貸したのだろう。 話は、江戸蔵前の札差松倉屋の娘の山根が大名家にお召しかえになり、名代の家老たちが迎えに来るが、山根の姿がない。 驚く兄・彦作の小堀明男や侍たちだが、祖父の小杉勇は、「よくやった」とニンマリとしている。...

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ウクライナが出てくる作品は

ウクライナの中でクリミア情勢が問題となっている。 言うまでもなく、クリミア戦争の舞台で、ロシア、ソ連の一部になったが、1950年代に不思議なことにフルシュチョフ首相がウクライナに譲渡している。 ウクライナへの懐柔策だったのだろうか、そういう無理なことの結果が、現在の紛争の元であることは間違いない。...

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『新釈・四谷怪談』

1949年に作られた木下恵介監督作品で、失敗作とされていて初めて見たが、大変面白いのに驚く。 この年、木下は『お嬢さん乾杯』と『おやじ太鼓』を作り、どちらも高い評価を得ているが、その間に松竹京都で撮ったこの作品はきわめて低い評価だった。 理由は多分、『四谷怪談』ものの持つ、戸板返しや髪梳きなどのケレンも、これが『忠臣蔵』の外伝だという構造もない新釈だからだろう。...

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3年前は

今日の3年前は、東日本大震災が起きた日である。 あの日、そんなことが起きるとは何も知らず、私は午前中職場の図書館に休みを取り、横浜南税務署に確定申告を出しに行った。 横浜南税務署は、以前は、その名のとおり南区の真ん中の蒔田にあり、そこに出しに行ったことも何度かあった。 だが、20年くらい前に金沢区の福浦に移転し、南区の跡地は南地区センターや公園になっている。...

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『エデンの海』

1950年、松竹京都で作られた鶴田浩二主演の学園もの。 広島の女学校の生物の教師に鶴田が赴任してくる。 そこにジャワ生まれの野生児の藤田泰子がいて、学内の問題になっている。 新進の教員の鶴田は、新しい教育方針で臨み、生徒からは人気になるが、保守的な教員(毛利菊枝や高橋豊子という名優が面白い)には顰蹙をかう。...

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アメリカはロシアを批難できるのか

ウクライナの政治情勢が緊迫してきている。 ウクライナの東部、さらにクリミア半島のロシア系住民が多い地域では、住民投票をやってウクライナから分離・独立し、最終的にはロシアとの関係を深めようとする動きがある。 これに対してアメリカは、「国際法違反だ」としてEUと一緒になってロシアの動きに反対している。...

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『誰のために愛するか』

1971年に東宝で作られた酒井和歌子主演の映画、監督は出目昌伸で、脚本は鎌田敏夫だが、井手俊郎の潤色になっている。 銀行のOL酒井は、甲府から出てきて木造アパートで一人暮らし、恋人もいなくて同僚の赤座美代子とクリスマスだというのに、二人でコンパで飲む。...

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宇津井健、死去

俳優の宇津井健が亡くなった、82歳。 新聞等にも出ていたが、新東宝の映画『思春の泉』で映画デビューし、新東宝では『スーパー・ジャイアンツ』など膨大な作品に出ている。                         この『思春の泉』は、後に日活で吉永小百合・浜田光夫主演の『草を刈る娘』となった石坂洋次郎原作の農村コメディで、新東宝のは非常に純朴な感じだったと思う。...

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アイルランド系のことなど

ピーター・バラカンの「バラカン・モーニング」を聞いていたら、今日はアイルランドの祝祭日のセント・パトリック・デーだそうだ。 アメリカにはアイルランド系の人間は大変に多く、ケネディ家もそうだ。彼の家は、1920年代の禁酒法の時代に、アイルランドから酒を輸入(勿論密輸)して財をなしたはずである。...

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