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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『大江戸七人衆』

1958年、東映京都で作られた娯楽大作、市川右太衛門、大友柳太郎、東千世之介、大川橋蔵、尾上鯉三郎、伏見扇太郎、南郷京之助らが出る。                                                          これが善玉の七人組で、貧乏な旗本らしい。対するのが、薄田研二のご隠居を頭領とする金持ち連中のきじん組で、実質的な悪の親分は山形勲。...

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『昭和天皇の終戦史』 吉田 裕 岩波新書

この本は、昭和天皇の侍従次長だった木下道雄ら5人に向かって昭和天皇が語った『昭和天皇独白録』に基づき、1944年の末頃から、1946年の東京裁判が進行して、天皇免責が決まるまでの、宮中や重臣、軍部、政府の動きを詳細に追ったもので、非常に面白い。 この独白録は、当時進行しつつあった東京裁判への資料として作成されたようだが、GHQに提出されたかは不明である。...

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昭和天皇は、なぜご退位しなかったのか

昨日、私は戦後の昭和天皇のご退位について書いた。昭和天皇の退位については、1945年頃からの近衛文麿、あるいは木戸幸一の1952年の占領終了時でのものがあった。 だが、言うまでもなく、どちらの時期も、退位はしなかった。 なぜだろうか。 理由は、国内、国外的に理由があった。国内的には、皇太子(現天皇陛下)は、まだ19歳で、結婚前でもあったので、譲位は難しかっただろう。...

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『昭和映画屋渡世』 齋藤次男 ごまめ書房

ごひいきの町の六角橋で飲んだ後は、いつも古本屋に寄ると、この本があった。 松竹でプロデューサーをやっていたと言うので、桑野通子と結婚し、桑野みゆきの父親になった斎藤のことだと思って買ったが、別の斎藤だったが、これがなかなか面白かった。 齋藤次男と言っても誰も知らないだろうが、経歴は次の通りである。 製作 1960.02.19 伴淳の駐在日記  松竹京都  ... 企画 1963.04.06...

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『神々のたそがれ』

『神々のたそがれ』は、ロシアの監督アレクセイ・ゲルマンの2013年の作品で、ソ連のSF作家ストルガツキーの小説『神様はつらい』を基にしている。...

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斎藤芳朗氏について

齋藤次郎について書いたので、斎藤芳朗氏についても書いておく。 この人は、戦前から松竹の宣伝部にいて、桑野通子をスカウトしてきて女優にした。そして、当時は秘密だったが、彼女と結婚した。 桑野通子は、松竹にはほとんどいないモダンな女優だったが、戦後すぐに亡くなってしまったのは、松竹のみならず日本映画界にとって、大きな損失だったと思う。 彼女の遺子が桑野みゆきであることは誰でも知っているだろう。...

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京楽座『山椒太夫考』

『山椒太夫』は、もともとは中世の語り物芸・説教節の中の一つで、『小栗判官』『俊徳丸』『刈萱』『信太妻』などと並ぶ5大説教の一つで、森鷗外の小説で有名になった。 同じ説教節と言っても、中世のものと、近代のものとはかなり違うようだが、演目は同じである。 溝口健二の映画も、東映のアニメも鷗外の原作を元にしていて、そこには元の説教節が持っていた残酷描写や非合理的な筋が合理的に説明されている。...

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『太陽の王子・ホルスの大冒険』

世界の宮崎駿と高畑勲が最初に組んで作った劇場用アニメ、脚本は横浜生まれの脚本家深沢一夫で、音楽は現代音楽の間宮芳生と言うのは珍しい。 高畑が演出で、作画デザインが宮崎だとのこと。...

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『日記逍遥・昭和を行く』 山本一生 平凡社新書

古川ロッパについて書いた本が面白かったので、これも読むことにした。ここに出ているのは、木戸幸一、矢部貞治、有馬頼義、笹川良一、石射猪太郎、中原延平、古川ロッパ、内田収三である。 私が知らなかったのは、中原延平と内田収三で、中原は東亜燃料工業の幹部になる方である。...

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『ナニカアル』 桐野夏生 新潮文庫

前から気になっていた本だが、読むと本当に面白い。作家林芙美子の戦時中の従軍作家としての南方行きのことである。 『放浪記』のヒットで流行作家となった林芙美子は、雑誌や新聞社の求めに応じ、日中戦争に従軍し、「漢口一番乗り」などの「手柄」をたてる。...

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今の方が合っている作品 『最後の審判』

『最後の審判』については、2009年8月にラピュタで見た時、次のように書いた。...

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長田弘の戯曲

詩人の長田弘が亡くなられたが、75歳とは若い。私も高校生時代は好きで、詩集も買っている。その後は、あまり好きでもなくなった。 その理由は、彼が書いた戯曲がまったく面白くないからである。晶文社からは、彼の戯曲集が出ていて、読んだがあまりピンと来なかった。                       高校生だったので、舞台は見なかったが、大学に入って実際に見た人に聞くと相当にひどいものだったそうだ。...

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『恋山彦』

東映で、戦前にマキノ雅弘が阪妻主演で作ったものの大川橋蔵でのリメイク。今回の東映時代劇特集で、見たかった作品の1本だが、あまり面白くなかった。 娯楽大作としての面白さはあるが、肝心の話があまり納得できない。 徳川綱吉の悪政に対して、飯田の平家の御曹司の橋蔵が江戸城に乗り込んで、綱吉や柳沢吉保(柳永二郎)の悪政を糾す。...

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高橋和夫先生のユーモア 『アメリカの中東政策』

放送大学の高橋和夫先生の『現代の国際政治』を見ているが、ユーモアがあって非常に面白い。 先週は、『アメリカの中東政策』で、1967年の第三次中東戦争に触れ、これが6日間で終了したことには、神の御心があるというユダヤ人の言葉に対して、こう聞く。 「あなたは神様に携帯電話で聞いたのですか」 携帯電話は神様との間にはないが、6日間で戦争が終わったのは神の心が示されているという。...

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久しぶりに見たつまらない映画 『聖者の午後』

新宿に行き、ブラジル映画の『聖者の午後』を見たが、近年にないつまらない映画だった。 サンパウロに住む3人の若者、年金暮らしの祖母と同居している刺青士の男、薬局の薬を横流ししてクビになる男、一応写真家らしいがポラロイド写真を撮っている女。 当然貧乏で、最底辺の暮らしの連中、これが特にドラマもなく、気のきいた台詞もなく、アクションも音楽もないつまらない作品だった。...

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小津安二郎と原節子

今度、小津安二郎についての本を書いたと言うと、大体に聞かれるのが 「小津安二郎と原節子は関係があったのか」であるが、私は何もなかったと思っている。 その理由は二人の年齢差で、17歳も小津の方が年上なのだ。                                      今は、「年の差婚」はよくあるが、当時ではまずありえないことだった。...

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高次機能障害では

声優の大山のぶ代が、認知症だと報じられている。すぐ前のことも忘れてしまうのだそうだ。 だが、これは認知症ではなく、高次機能障害ではないかと思う。前にここでも書いたが、女優の吉田日出子が罹っているのと同じ症状である。 吉田の場合は、外傷性のものらしいが、大山は脳梗塞の後遺症だろうと思う。...

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『ブルーバ』

1955年に大映が作った和製ターザン映画。大映は不思議な会社で、社内に洋画部があり、英語に堪能の職員がいたそうだ。 私が、パシフィコ横浜にいた時、ある女性職員がいて、噂では、彼女の家ではみんな英語で話しているとのことだった。 父親は、一橋大を出て、経済団体の幹部職員で、母親は津田塾大を出て、大映洋画部に勤務していたとのこと。...

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野村孝、死去

日活の監督だった野村孝が死去された、89歳。 大学時代から一番好きだった監督が野村孝だった。 この人は、日本映画史上では、宍戸錠が絶賛する『拳銃は俺のパスポート』のアクション映画の名手との評があるが、むしろ抒情性が強いと思う。佐藤利明さんのお話では、『拳銃は俺のパスポート』のアクション・シーンの多くは、チーフ助監督だった長谷部安春のものだったそうで、野村監督の本質は抒情性にあったと思う。...

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桜井長一郎の「十八番」がわかった 『水戸黄門・天下の副将軍』

桜井長一郎と言えば、1960年代の声帯模写の第一人者で、いろいろな人の真似をやったが、田中角栄のものなどは、彼が最初だったと思う。 その桜井の「十八番」に「将監、悔悛の情なきか」という月形龍之介の物まねがあり、これは何か、と思っていたが、昨日見て分かった。...

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