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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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竹邑類、死去

竹邑類(たけむら るい)、死去、71歳。 竹邑類と言ってもほとんど知らないだろうが、ダンサー、振付家、演出家として一部ではかなり有名な存在だった。 私も個人的に付き合ったことはないが、一度だけ彼がする芝居の稽古を見たことがある。...

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『のぼうの城』

和田竜の小説は、随分前に読み、大変面白いと思ったが、映画はそれほどではないように見える。 なぜか、主人公の野村萬斎はうまいし、佐藤浩一をはじめ他の脇役も悪くない。 だが、どこか爽快感がない。 監督の樋口真嗣の映画は、ほとんど見ているが、いつも爽快さに欠けているように思える。 要は、それが彼の資質なのだろうか。...

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主な書評です

あるサイトから拙書『黒澤明の十字架』の書評を示せとのご意見があったので、以下に書くことにする。   <偉丈夫はなぜ徴兵されなかった>  映画監督の黒澤明は壮健な偉丈夫だったが、徴兵経験はない。軍務経験もゼロである。自伝で、徴兵司令官が父の教え子だったため兵役を逃れた、と書いている。著者は徴兵制度に実情があり得たか、と疑問を抱く。...

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『愛する』

遠藤周作原作の『私が捨てた女』の二度目の映画化で、1997年日活がナムコの中村雅哉社長の下にあった時の作品である。 この頃は、ナムコも景気が良かったらしく、「横浜のみなとみらい地区に新スタジオを作る」という計画が来ています、と都市計画局の知り合いから聞いた。 予想通り、それは現在もできていない。スタジオなどというものは、特に遠隔地でない限りどこでも良いのだから当然である。...

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『湯殿山呪い寺』

こういう映画は、一番困る。評価しようがないからである。 なぜなら当たるだけのことを考えて作られているからで、ご苦労様、ヒットして良かったですね、としか言い様がないからである。          話は、宗教学者で即身仏の発掘しようとしている永嶋敏行が、恋人永嶋瑛子の父で、発掘費用を出してもらおうとしていた会社社長の織本順吉の殺人事件を解明するというもの。...

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『八月の鯨』

    三越劇場で劇団民芸の『八月の鯨』を見る。 一言でいえば、新派のような芝居で、こういう劇を民芸がするのにも驚くが、そういう時代になったのだろうか。 映画になり、日本でも劇団昴での公演もあったようだが、わたしは見ていない。 アメリカ東岸の別荘地での出来事、姉で目が不自由になって心を閉ざしている皮肉屋のリービーの奈良岡朋子と健気で陽気な妹サラの日色ともえの姉妹。...

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『グット・バイ』  平成の高峰秀子は、能年利奈ではなく、やはり蒼井優だった

言うまでもなく太宰治の遺作であり、未完の小説である。 1949年には、島耕二監督、高峰秀子、森雅之主演で映画化されていて、その準備の際に、高峰とプロデューサーの青柳信雄は太宰と鎌倉の料亭に太宰を招待していた。 高峰秀子の『私の渡世日記』によれば、 太宰は「ドブから這いあがった野良犬の如く貧弱」で、「もっと呑ませろィ、ケチ!」と叫ぶ酒乱だったとのこと。...

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今日は芦川いづみデー 『硝子のジョニー 野獣のように見えて』『憎いあンちくしょう』

世の中に隠れ芦川いづみファンは非常に多く、私もその一人である。 芦川いづみをたぶん意識して最初に見たのは映画ではなくテレビドラマ、TBSの名作『陽の当たる坂道』で、主人公の女子大学生役だった。 これは、演出が今野勉や村木良彦など、後にテレビマン・ユニオンになる連中で、ハイキ―な映像、さらに三宅榛名の音楽も素晴らしかった。...

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東電病院は慶應病院の隣り

ついに猪瀬直樹東京都知事が辞職することになったが、あのみっともない答弁では当然だろう。 世の中は面白いもので、自分が軽視しバカにした意外な人間に復讐されることは結構あり、松本清張の小説にも沢山あるが、猪瀬直樹の辞職も、その典型の一つだろう。 石原慎太郎をはじめ、安倍晋三ら政府自民党首脳の動き、言動も衝撃だったろうが、やはり猪瀬を追い詰めたのは、都議会の議員たちであろう。...

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『最後のクレイジー 犬塚弘』 佐藤利明(講談社)

佐藤利明さんから頂いた『最後のクレイジー・犬塚弘』(講談社)を読む。...

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猪瀬直樹に似ていた人

猪瀬直樹都知事がついに辞職したが、テレビを見ていて横浜市役所には、彼に似た人がいたことを思い出した。 今は、町田市長として二期目の町田市政にご尽力されている石坂丈一氏である。               石阪氏は、横浜市で主に企画部門を歩み、中田宏氏が2002年に高秀秀信氏を破って横浜市長に就任されたとき、彼は若手改革派として中田市長に大変重用され、2004年には57歳で港北区長に任命された。...

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『ラ・ボエーム』

池袋の東京芸術劇場で、南アフリカの劇団イサンゴ・アンサンブルの『ラ・ボエーム』を見る。  わたしは、海外からきた劇団の公演は、基本的に見るようにしている。 その理由は、外国の劇団、演出家、役者の資質や能力、発想、方法等は日本のものとは異なるものが多いので、非常に参考となるからである。...

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『奔れ!助監督』 中田新一(早稲田出版)

中田新一は、畑山博の小説『海に降る雪』で監督デビューした人で、長い間主として独立プロで助監督をしてきた。 彼がその名を轟かしたのは、作品によってではなく、映画『パンダ物語』の撮影の時、主人公で当時アイドルだった八木さおりに暴行したという、日本映画史に残るスキャンダルだった。...

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来年1月18日は立川市柴崎学習館に

東京都立川市の柴崎学習館で上映される亀井文夫監督の映画『上海』と『小林一茶』で、亀井文夫映画について話をすることになりました。          『上海』もそうですが、『小林一茶』も大変素晴らしい作品で、特に『小林一茶』は、あまり上映されない作品なので、お時間のある方はお出でください。 1月18日土曜日の午後1時からです。   

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『砂の上の植物群』

1964年に日活で製作された中平康監督作品で、多分高校3年生のとき、蒲田西口にあったパレス座で3本立ての1本として見たと思う。 他がなんだったかはよく憶えていないが、1本はやはり中平監督で、加賀まり子主演の『月曜日のユカ』だったと思う。 多分、この加賀まり子が裸で後ろ姿の強烈なポスターにつられて見る気になったのだと思う。...

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「石原王朝」では首領様の国になってしまう

猪瀬直樹の辞職に伴い、来年2月9日に東京都知事選挙が行われる。 自民党は、「都連の石原伸晃会長を中心に候補者の選考を行っているが、まだ決まらない」とのことである。 来年のことなので勝手に予想するが、多分最後は石原伸晃が、自民党と日本維新の会の候補として出てくると私は思う。 もともと、昨年の衆議院総選挙に出るために石原慎太郎が都知事を辞めたとき、彼は本当は息子の石原伸晃に継がせたかったに違いない。...

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『からみ合い』

1964年、大作『人間の条件』を完成させた後に、にんじんプロが小林正樹監督で作ったサスペンス映画。 主演は岸恵子で、大企業の社長秘書から社長の遺産を受ける美人事務職員の不思議な人生をえがくもの。 銀座で宮口精二に呼び止められ、渋々喫茶店で弁護士の彼とお茶を飲むところから回想が始まる。...

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『永遠の0』

かつて「壮大なゼロ」という言葉があった。                          1960年代に、穏健な大衆運動に転換していた日本共産党の運動方法を新左翼の過激派が揶揄したものだが、ここでのゼロはもちろん零戦のゼロである。 安倍晋三首相お気に入りの作家百田尚樹原作の小説の映画化だが、アベチャンほど百田氏は単純でも愚かでもないことがわかって一安心した。...

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レコード大賞を見る

レコード大賞の発表番組を見るなんて、何年ぶりだろうか。 水原弘が、『黒い花びら』で1回目の大賞になったときの中継を見た記憶があり、会場は神田共立講堂だと思っていたが、本当は文京公会堂だったらしい。 さて、大晦日のレコード大賞と紅白歌合戦は、民放のNHKと言われたTBSとご本家NHKの看板番組で、共にテレビ界の大々的な年中行事だった。 どちらも人気歌手が出るので、いつも話題なっていたのである。...

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大滝詠一、死去

大滝詠一が死んだのには驚いた。 2年前の中村とうようさんの死以来の衝撃である。 当初はリンゴが詰まってとのことだったが、そうではなくて解離性動脈瘤とのことで、石原裕次郎らが倒れたのと同様の病気だと思う。 実は私も脳の動脈解離による脳梗塞で12年前に倒れ、一時は左半身完全マヒになり、今も左足首から先は自力では動かないが、日常生活にはまったく不自由しない状態までに回復した。...

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