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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『歳月』

文学座アトリエ公演、作は文学座の創設者の一人である岸田𡈁士で、演出は西本由香。 話は、1910年春、東京の浜野家で始まる。当主の浜野桂蔵氏は、県知事である。 県知事とは、戦後の地方自治制度の選挙によるものとは異なり、天皇による「勅任官」で、大変に偉い人で、ここではそれは少し不足していた。 長男・圭一と次男・伸二が議論しているが、妹八州子が海辺で自殺未遂をはかったという。...

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『肉体の密輸』

1956年の日活映画、監督は阿部豊で、舞台は横浜港。河野秋武は、通船を一人でやっていて、そこに北海道にいた娘の渡辺美佐子がやってくる。 つなぎのGパン姿で、カッコ良い。 そこに水島道太郎の風来坊が現れて、河野の船を手伝う。 通船は、当時はまだコンテナ化以前の沖荷役もあったので、労働者を船に運ぶ手段として必須だったが、さらに通船には、三崎千恵子の店にいる女たちを運ぶ仕事もある。...

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『戦艦大和』から『関東義兄弟』へ

『戦艦大和』から『関東義兄弟』へとは、なんだろうと思うだろうが、この2本は、望月利雄というプロデューサーが共通しているのだ。 『戦艦大和』は、1953年に新東宝で作られた作品で、戦争映画としては、戦後すぐの作品であり、大ヒットした。 私の父も蒲田に見に行って、かなり感動して興奮したらしく、その夜は最初に血圧が上がる症状を起こしたらしい。...

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宮城まり子、死去

女優の宮城まり子が亡くなられたそうだ、93歳。 私は、2007年9月30日に彼女が、阿佐ヶ谷ラピュタに出た時、つぎのように書いた。 『まり子自叙伝・花咲く星座』...

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移行職員

先週、その手記を発表し、二年前に自殺された元近畿財務局の赤木氏は、「移行職員」だったそうだ。 移行職員とは、国鉄の分割民営化の際、国や地方公共団体、民間企業が受け入れた前国鉄職員のことである。 当時は、まだ日本全体に国鉄を辞めざるを得なくなった人たちを受け入れてあげようという心があったのだ。 小泉・竹中以後の日本社会にはなくなった「日本の心」である。...

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『陸軍前橋飛行場」

前橋に陸軍の飛行場があったとは知らなかったので、見に行く。                   1942年のミッドウエー戦の後、飛行兵の養成のために急遽前橋に飛行場が作られることになり、土地の収用が始まる。 全体の経過は、この地におられた住谷修氏の日記の記述により、学生、囚人、さらには朝鮮人など2,000人を動員してなんとか1年後にできる。...

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不要不急とは

コロナ騒動で、小池百合子都知事が偉そうに、週末の外出自粛を言い、「不要不急」の行為を慎めと言っている。 自慢じゃないが、定年退職後の年金生活の身にとって、不要不急以外の行為などほとんどなく、すべて不要不急の事柄である。...

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『バキュームカーはえらかった』 黄金機械化部隊の戦後史 村野まさよし(文芸春秋社)

近年、昭和30年代の日本を回顧したような『Always 三丁目の夕日』のような作品を見るとき、私は非常な違和感を感じる。 当時は、高度成長以前で貧しかったが、人間的な家庭と社会があったとするものだが、みな嘘だ。 映画は、臭いが出ないから良いが、もし臭いが出たら映画の感動は、台なしになるだろうと思うからだ。...

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ケニー・ロジャース、死去

カントリー歌手のケニー・ロジャースが死んだそうだ、81歳。 驚くのは、死因で、老衰とのこと、81で老衰とは。 たしかに、やや年寄くさい男だったが。                         私は、1980年代、カントリーが好きで、当時六本木にあったレコード店で偶然に中村とうようさんに会い、カントリーのLPを探していると...

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ペンデレツキー、死去

ペンデレツキーが亡くなったそうだ、86歳。 ポーランドの作曲家で、最後の現代音楽家と言われ、私もCDを持っているが、さして面白いとは思えなかった。 晩年は、元の宗教音楽家に戻ったようだ。 それは、日本の一柳慧が古典的な音楽に戻ったのと似ているように思える。 冥福を祈りたい。

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『暖流』 吉村公三郎監督版

別に小池百合子の指示に従ったわけではないが、非常に寒いので家にいて、吉村公三郎監督版の1939年の『暖流』を見る。 1957年の増村保造のは見たことがあるが、これは初めて。 主演は佐分利信、水戸光子、そして高峰三枝子、さらに悪役は徳大寺伸で、これが非常に良い。...

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『わかれ』

1959年の松竹映画、原作は高見順、脚本池田忠雄、監督は野崎正郎である。 野崎の作品には戦時中の孤独な少年を描いた作品に『広い天』があり、この予告編のラストで、担当の篠田正浩がベートーベンの『第九交響曲』の最後の合唱を使って話題となったそうだ。 話は、箱根の仙石原で女一人で旅館をやっている山田五十鈴と娘の鰐淵晴子で、鰐淵が大人となっていくことがテーマである。...

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『新撰組鬼隊長』

期待していた大友柳太郎の『柳生旅ごよみ・女難一刀流』がつまらなくて、ほとんど寝ていたので、次の『新撰組鬼隊長』を見る。 私は、新撰組にも坂本竜馬にも興味がないが、これは結構面白かった。 1954年の東映京都作品で、子母澤寛原作の新撰組ものとしては、最初の映画化らしい。監督河野寿一、脚本は高岩肇と結束信二。音楽は深井史郎で、非常に重厚な響きである。...

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『迷走地図』

1983年の松竹映画で、製作は松竹と霧プロになっている。 公開されたとき、私は『ミュージック・マガジン』の映画評で古臭いと書いたが、40年近くたって見ると、古臭さが消えて娯楽性のみが光っている。 一口に言えば、役者たちの「演技やりすぎ合戦」というべきだろうか。...

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禁煙法の制定を

志村けんが亡くなって追悼の言葉ばかりである。 だが、なぜ彼が急に若死にしたか、よく考えるべきだろう。 それはやはりタバコの害である。 志村さんが亡くなったのは、直接は言うまでもなくコロナウイルスである。 だが、その前に、彼は大変なヘビースモーカーで、一日3箱のタバコを吸っていたことを忘れてはならない。 長年の喫煙で、十分に肺は傷んでいて、そこにコロナが襲っての死である。...

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自己責任からバラマキへ

コロナウイルス騒ぎは、いよいよひどい状況になって来た。 世帯に30万円を配布する他、マスクも配られるとのこと。 本当に本気なの、といいたくなる。 これが、かつてはすべてを「自己責任」で済ましてきた自民党政権なのかと思うのは、私だけだろうか。 要は、事情次第でどうにでもなるのが政治だと言うことだろうか。 いよいよ日本の政権も行政もひどくなってきたと思う。

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黒澤明はなぜ三船敏郎を重用したのだろうか。

CSで、『MIFUNE The LAST SAMURAI』を見る。 監督は日系人のステイーブン・岡崎なので、比較的客観的に三船敏郎の姿を描いている。さらに、黒澤明についても、異常な崇拝はなく、公平な描き方である。 これを見て、あらためて思うのは、黒澤明の三船敏郎の重用の大きさ、ある種の「偏愛」である。...

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緊急事態宣言は仕方ないにしても・・・

コロナウイルス蔓延で、ついに政府は緊急事態宣言を出した。 現状からみれば仕方ないにしても、その宣言の出し方については、少々違和感を感じる。 どこか、この宣言を出し、国民に命令を下すことに喜びを感じているように思えるのだ。 他人に命令を下すことは、権力好きの人間には快感なのだろう。 私は、まったく感じないが。...

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横浜の2館も休館

昨日の緊急事態宣言を受けて、横浜の2館の名画座も休館となった。 横浜シネマリンとシネマジャック&ベティである。 本当は、今日の午後にも行くつもりだったので、非常に残念。 いずれ再開したら見に行くつもり。

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コンビニ・ライフ

昨日は、用があったので、吉野町から戸塚までバスで行くと、多くの店が休んでいた。 中には喫茶店もあり、ほんとうに自粛は進んでいるなと思う。 しかし、やっているのはコンビニで、ほとんど休業はしていない。 昔々、インディーズのレコードで『スーパーマーケット・ライフ』というのがあった。...

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