「演歌は伝統文化ではない!」
先日、東京新聞特報部の記者から電話があり、「今度、演歌歌謡曲を応援する議員連盟ができましたが、演歌は伝統文化でしょうか」と聞かれたので、 即座に「演歌は伝統音楽ではなく、1960年代中ごろにできた、きわめて新しい音楽のジャンルだ」と答えた。 3月5日の朝刊に出ていたが、友人で東京を取っていないという人も多いので、以下にコピーしておく。...
View Article「映画、俳句」説
早稲田の映画研究会で同期だった金子裕君と久しぶりに桜木町で飲む。金子君は、1年浪人して入ってきたので年は一つ上で、すでに女性と同棲しているという噂(それは嘘だったようだが)で、色ごとにしか興味がないように誤解していた。 でも、数年前にお会いして話すとむしろ過激な政治青年で、私と大して変わらないことが分かって吃驚した。...
View Article『プルガサリ』
先週の岡田則夫さんの「SP講談・太平洋戦争末期のSP」を見に行った、高円寺の田口史人さんのレコード店「円盤」で見つけたビデオ。 北朝鮮の怪獣映画で、日本では1998年にアメリカ版の不出来な『Godzilla』に便乗する形で、たぶん、若き日の堤清二氏の共産党系の人脈によるものだと思うが、セゾン系の館で公開され、私はキネカ大森で見た。...
View Article思い出したのは
土曜日に会った金子裕君に教えてもらった「村上隆フラットコレクション展」に横浜美術館に行く。 なんでも口を出して勝手な批評をする私だが、美術は不案内で、行かなかったのだが、金子君に勧められたので行く。 まさにフラットで、ガラクタから国宝級のものまである。 これは、ワールドミュージックについて、中村とうようさんが言われた、...
View Article『夜の緋牡丹』
千葉泰樹監督作品で、島崎雪子がビキニ水着で宙吊になっているスチールで有名なので、一体どういう作品か見に行く。 製作・原作・脚本は八田尚之で、主演は島崎雪子と伊豆肇で、伊豆は作家志望の貧乏な若者、島崎はビキニスタイルで座敷で踊るサーカスで生まれたという無知なダンス芸者。...
View Article『赤い天使』
約50年前の1966年11月に、川崎中央劇場で安田公義監督の秀作、安田道代主演の『殺人者』共に見て、衝撃を受けた作品。 今回は、昔同じ区役所にいたMさんと見るが、彼も衝撃的で「安倍首相に見せたい映画」と言った。...
View Article日本女子大演劇部公演に、なぜ早稲田の山口君がいたのか
長谷川康夫の『つかこうへい・世伝』は、非常に面白い本で、これについては別に書くが、中でまだつかこうへいが慶応大学にいるとき、日本女子大演劇部の公演の演出をした。 その時に、早稲田の劇研の山口省二がいて、この山口の交友関係から、つかは早稲田小劇場や劇研の連中が作っていた劇団暫に接触することになった。だが、なぜ早稲田の山口が、日本女子大演劇部にいたのかは不明と長谷川は書いている。...
View Article『赤い天使』への疑問
昨日、50年ぶりに見た『赤い天使』は、記憶通り最高だったが、疑問も思い出した。 それは2009年に民芸で上演された小幡欣治の劇に『神戸北ホテル』がある。 それは、西東三鬼を思わせる医者を追って看護婦の奈良岡朋子が神戸にやってくる。 そして劇では、まるで『どん底』のように様々な人間がいたホテルは閉鎖されて軍の宿舎になり、奈良岡は従軍看護婦となる。...
View Article「保育園落ちた、日本死ね」の意味するもの
「保育園落ちた、日本死ね」が非常な話題だが、これの当否よりも、その意味するもの、恐らくは20代くらいであろう、書いた人たちのことについて、考えてみたい。 これが非常な話題を呼び、また反発も生んだのは、日本死ねだろう。 多分、保育園に子供が落ちたことぐらいが、なぜ日本の成否になるのだ、というのが保守派の反発だと思う。...
View Article一番面白いテレビは、放送大学である
一昨日、役所の先輩のMさんと会って、「いま面白いテレビは何か」になった。 彼は、「MXテレビの『五時に夢中』もそうだが、『バラいろダンディ』が最高ですね」と言われた。 私も、そう思ううが、「なぜTVKはダメなんですかね」と聞かれたので、「役所がやっているから」と答えたが、MXも東京都である。...
View Article黄金町にあったカジノ店
いま、バドミントン選手の違法カジノ店行きが問題になっているが、横浜の黄金町の通りにも違法カジノ店があった。 はじめは普通の喫茶店で、横浜大勝館などでの映画の帰りに寄ると、インベーダーゲーム等の卓があり、それに向かっている男たちがいた。 その内、スロットマシンが置かれ、横浜では有名な店になり、怪しい連中が屯するようになった。......
View Article賭博で辞職した市会議員
横浜市会にTという民社党の議員がいた。本当は自民党から出たかったのだが、当時戸塚区には複数の自民党議員がいたので、民社党から出たのだ。 出は農家で、大地主とまではいかなかったが、父からそれなりの土地を相続したようで、その金で賭け事にはまった。 サラ金等から多額の借金をして、街宣車が自宅周辺を「金を返せ」と騒いで廻っているという噂だった。...
View Article『悪の愉しさ』
シネマヴェーラの千葉泰樹特集での特集上映作品 戦時中は大映にいた千葉だが、東宝ストライキ以後に作られた藤本真澄の藤本プロに属し、各社で作品を作る。 東映作品で、脚本は『現代人』なども書いた猪俣勝人、主人公は新人の伊藤久哉で、鉄鋼会社のサラリーマンだが、総務部株式課の仕事に興味はなく、同僚の伊豆肇と川崎競輪で遊んだりする。...
View Article『大阪の女』
『大阪の女』という題名の映画には、団玲子主演、須川栄三監督で、溝口健二の名作『浪華悲歌』をリメークしたのもあるが、これは大映で衣笠貞之助監督で、京マチ子主演で作られたもので、元は連続テレビドラマだったそうだ。 大阪の天王寺に、漫才、落語、浪花節、チンドン屋等の芸人が住んでいる長屋がある。 ひどい貧乏で、300円が大金の世界だが、非常に底抜けに明るく能天気に生きている。...
View Article『男の花道』
テレビでは見たことがあるが、映画館では見ていないので、『大阪の女』の前に見る。 1941年12月に公開されたマキノ雅弘監督作品で、主演は長谷川一夫と古川ロッパ、講談ネタの土生玄石である。 歌舞伎の三世中村歌右衛門は人気沸騰で、関西から江戸にやってくるが、途中で医者のロッパは、長谷川の歌右衛門が眼病であることを見抜く。...
View Article人生最大の賭博は
先週、横浜市会議員で賭博が元の借金で辞職したT議員のことについて書いた。 このときか、また別の時かよく覚えていないが、当時横浜市会議長だった大久保英太郎さんと、これまた後には副議長になられた川俣勝一さんが話していた会話。 Tのような賭博に多額の金を使う議員について二人は言った。...
View Article横浜市会棟は、北側に傾いている
下の写真ではよくわからないかもしれないが、関内の横浜市会棟は、北側、これでは左側が低くなっていて、全体に北側に傾いている。 それは、1972年に地下鉄の工事が行われたためである。...
View Article『昭和の劇』 笠原和夫 荒井晴彦・絓秀実
2003年6月に買った本をやっと読み終わることができた。13年かかったわけだ。 2002年に亡くなられた笠原和夫に荒井と絓が聞いたもので、『仁義なき戦い』など、やくざ映画、それ以前の東映作品の話も面白いが、題名のとおり「昭和最大の劇」である、昭和天皇についての話が衝撃的である。...
View Articleカラオケが日本人の音感を変えた
先週、日曜日に栄区のリリスで茅ケ崎のドルチェ音楽教室の発表会が行われ、先日の引地川観桜会でも一緒になった伊東明さんが出るというので、見に行く。 行くとまだ、子供たちのピアノの部で、どこも同じの男女の子供のピアノだが、驚くことに演奏が終わると、舞台下から花束を贈るのだ。...
View Article池田大作は金貸しではない
笠原和夫の『昭和の劇』には、創価学会の池田大作についても、例によって笠原が調べたことが書かれている。 それによれば、池田は学会で零細業者等に金を貸し、返せなくなると担保の土地を取るなどの悪辣なことをやっていたが、同時に別の仕事を斡旋するなどきちんと面倒をみていて、こうしたことが学会の組織拡大につながったと書いている。...
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