本当の不在者投票とは
参議院選挙に続き、東京では都知事選も行われている。 すでに期日前投票をした方も多いだろうが、これは以前は不在者投票と呼ばれていた。 だが、本当はこれは例外的なもので、本当の不在者投票は別にあった。...
View Article判官びいきはどこへ
かつて日本人は判官びいきだと言われた。これは源義経など、弱いもの、権力に追われる者への贔屓であり、日本人の根本的心性だと言われた。 だから、選挙等で、ある方が優勢だとマスコミ等で報じられると、結果的には、その不利とされた側に同情票が集まり、形勢がよく逆転されたものである。 私が議長秘書として仕え、今の大官房長官の菅義偉氏によって横浜市会議員の座を追われた鈴木喜一先生は、...
View Article映画『道』では・・・
昨日、相模原の障害者施設で大変な事件が起きた。昔、石原慎太郎閣下も、同様な施設に行った時に、「意味があるのかね」と言っていた。 だが、私はフェデイリコ・フェリーニの名作『道』の台詞を引用したい。 最後はアンソニー・クイーンに殺されてしまうピエロは、ジュリエッタ・マシーナに言う。...
View Article投票を見せる人々
今週日曜日は、東京都知事選挙である。 選挙の際の投票には、いろいろあるが、非常に不思議なことの一つには、投票箱に投票用紙を入れるとき、見せる人がいることである。 箱の前には、投票立会人という地域から選ばれた人が座っているが、その前で、わざわざ用紙を開いて、見せる人がいる。...
View Article『トランボ』
トランボとは、ダルトン・トランボのことで、ハリウッドの売れっ子の脚本家だった。 だが、戦後の赤狩りの中で、「ハリウッド10」の一人として映画界を追放されるが、執拗に脚本を書き、『ローマの休日』、『黒い牡牛』などでアカデミー賞を受賞し、1971年には自作脚本の『ジョニーは戦場に行った』を監督する。...
View Article中村絋子、死去
ピアニストの中村絋子が亡くなった、72歳。 一度だけコンサートに行ったことがある。2001年の7月、モスクワ放送管弦楽団公演への客演で、サントリーホールだった。 感想は、かなりの熱演で、意外にも良かったという感じだった。 少なくとも、お嬢さん芸ではなかった。...
View Article『レコードコレクターズ』に2本書きました
『レコードコレクターズ』8月号に、久しぶりに「浅草オペラからお伽歌劇まで」と「二村定一」の2枚のCD評を書きました。 どれも非常に珍しい、大衆芸能史では貴重な音源です。 ご興味のある方はどうぞ。...
View Article小池百合子が圧勝して喜んでいるものは誰か
小池百合子が都知事選挙で圧勝したが、当然といえば当然だっただろう。都議会を敵に仕立てる「劇場型選挙」も成功だった。 増田寛也については、本気で選挙戦を戦ったのか、疑問があり、それは鳥越俊太郎も同じだった。 鳥越の場合は、突然出馬したことは正解だったが、その後、公衆の前にろくに出ないなどは、大失敗で、ブームの起こりようもなかった。...
View Article『シン・ゴジラ』
『ゴジラ』の最新作を見に行ったのは、今年中に「ゴジラ」の元となった東宝の秘密スタジオ・航空教育資料製作所について本を出すつもりで、少しづつ書いているからである。 『シン・ゴジラ』は、東京湾に無人のクルーザーが浮いているのが発見されるところから始まる。 そして、まず小形、幼児形のゴジラが羽田の呑川から上陸し、蒲田を破壊し、北品川、八山橋を越える。...
View Article学童疎開の陰でも
太平洋戦争中の日本の大都市では、子供たちは、戦争の遂行に邪魔になるかもしれない、特に空襲の時に上手く逃げられないだろうとの危惧から、小・中学生は、集団で地方に疎開させられた。 だが、中には様々な事情から学童疎開に行かなかった者もいた。 これは、疎開に行かず、戦時中もずっと東京にいた小学校高学年のある方から聞いた話である。...
View Article同姓同名には
今朝の東京新聞に同姓同名が掲載されていて、俳優と大毎オリオンズにいた選手の長谷川一夫と、共和党の大統領候補と実際にバージニア州におられるドナルド・トランプのことが出ていた。 もうお辞めになっているが、横浜市役所には、吉田拓郎氏がおられた。 医師で、主に衛生局におられ、私はある区で知り合いになったが、お聞きすると自宅に若い女性から間違い電話が時々掛かってきたそうだ。 もちろん、歌手の吉田拓郎である。...
View Article「三日でいいからやりたい」
横浜市中区の松本純議員が大臣になった。菅官房長官と合わせ、2人も神奈川県は大臣を出していることになる。 三原じゅん子が、全国最多の得票をし、中西けんじも自民党系で当選するなどしたことの行賞だろうか、いずれにしてもお目出度いことである。 さて、この「三日でいいからやりたい」とは、国会議員では大臣に、地方議会では議長になりたいとのことである。 そんなにやりたいのか、不思議だが、そういうものらしい。...
View Article瀬川昌久先生のお言葉 さすが瀬川先生
月曜日の毎日新聞に、音楽評論家の瀬川昌久さんが以下のように書かれたそうだ。 瀬川昌久先生は、東京に生まれ、弟は先日亡くなられた映画監督の瀬川昌治氏であり、お二人とも秀才で、東大卒である。 学徒出陣で海軍に行かれたのち、戦後は東大に復学し、卒業後は富士銀行に入られて、最後は取締役を務められた。...
View Articleこれを機に、天皇陛下は・・
来週月曜日に、天皇陛下が「生前ご退位」について、お話をされるそうだ。 もちろん、賛成だが、さらにこの際、そのお住まいを東京から京都に移られてはどうかと思う。 昔、昭和天皇が崩御されたとき、職場でこのことを言ったら、「なんとういことを言うのだ!」と無視された。横浜市の国際室だったのだから、当時の横浜市職員のレベルはそんなものだった。...
View Article取りあえずお住まいだけを京都に
天皇陛下の生前ご退位のことだが、法的、特に憲法上の問題は非常に大変だろうと思う。 その解決には、数年かかるとして、取りあえずお住まいだけを京都にされてはいかがと思う。 そしてご公務を宮中祭儀など、天皇家の宗教的行事を中心にされて、憲法に定められた国事行為は、今の皇太子殿下に任されれば良いと私は思うのだ。...
View Article伝統芸能と現在形のドラマの差
昨日の午前中は、リオ・オリンピックの開会式を見るが、さすがにブラジルだけあり、全編に音楽が散りばめられていた。 ゼゼ・セッチ・カマルーゴ&ルシアーノも出ていたが、NHKのアナウンサーは触れず。ブラジルと言えば、ボサノーヴァとくるが、本当はブラジルで一番人気なのは、セルタネージャという地方的な音楽なのである。...
View Article鶴田浩二は、高田浩吉の真似だった
土曜日は、大岡地区センターで「魅惑の国・ブラジルの音楽」をやったが、松竹の『七変化狸御殿』のレビュー・シーンも上映し、高田浩吉が『伊豆の佐太郎』を歌った。 日曜日は、のんびりとフィルムセンターで、久しぶりの加藤泰監督の『明治侠客伝・三代目襲名』を見た。 後の、『緋牡丹博徒』シリーズのような様式性は少なく、かなりリアルな映像の展開だった。...
View Article『剣・縄張(しま)』 加藤泰
青柳信郎のテレビ映画会社のC.A.Lの製作で、読売テレビで放映されたもので、東映京都で撮影されたようだ。 江戸で、女の魚屋・河村有紀が一人で暮らしている。 周囲からは、1年前に行方知れずになってしまった風来坊亭主の緒形拳のことなど、もう諦めろと言われるが、河村は緒形は必ず自分のところに戻ってくると信じている。...
View Article都知事選挙で一つだけ良かったことは・・・
今回の東京都知事選挙で良かったことが一つだけある。 元知事の石原慎太郎が、「厚化粧の大年増」発言に見られるように、完全に現在の時代とかけ離れたセンスの人間であることが暴露されたことである。 戦後の日本の文化を良くも悪くも「リードしてきた」この男が、実は非常に古臭いセンスと思想の男であり、もう用済みの、時代とは無縁の人間であることが証明されたことである。...
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