映画で照明がきちんとされていないと、かくもひどいのかがよく分かった。
モンゴルでが野外の部分は撮影されたようで、当時はもちろん電力はなく、電源車も持っていかなかったのか、主人公にもライトが当たっていないので、俳優がほとんど見えない。
スタジオで撮った部分もあるはずだが、それも良く見えない。
響くのは、テムジンの母の浦辺粂子のみで、若いころは美人だったのだなあと思う。
テムジンは、戸上城太郎だが、よく見えない。
筋は、若いテムジンが、いくつかの部族の長になり、戦いを経て、モンゴルの長になるのだが、その経過がほとんど理解できず、最上米子と婚姻して子もできるらしいが、詳細は分からない。
最後は、成吉思汗になるというものだが。
このような映像で、映画公社から配給されたわけだが、見た観客は文句を言わなかったのだろうか。
実に不思議な作品だった。
国立映画アーカイブ