久しぶりに嘘だらけ映画を見た。
『サタデー・フイクション』である。まず、モノクロで手動撮影であることが不愉快である。
全体として、大映の『陸軍中野学校・開戦前夜』の方が百倍上だ。
最後、日本人スパイから聞き出した「ヤマザクラ」がハワイ真珠湾攻撃であることが分かるが、これは現在では完全に否定されている、ルーズベルトは真珠湾攻撃を知っていた説で、まったくの嘘。
途中で、テープレコーダーらし機器が動いているが、テープレコーダーは、戦時中にナチスドイツが発明して、戦後にアメリカによって実用化されたもので、1941年の上海にあるはずがない。
それまでは、SPレコードの原盤に録音するか、細い銅線に録音するワイヤーコーダーしかなかったのだから、これは本当に無知というべき。
これほどひどい映画は、まずないだろうと思った。