12代将軍家慶の御代だが、実権は家斉が大御所として握っている江戸城内で起きる事件。
筋の運びがのろくて、どうなるのと思うが、結局、最後の決末はよく分からない。
ナレーターは、贔屓の石黒達也で、映画の筋書きは別として、悪役オンパレードは楽しい。
須賀不二夫、山路義人らは松竹から、志摩靖彦などは新劇からで、一番の悪は、滝沢修である。
山本富士子が、大奥の女中と富本節の師匠の姉妹の二役。
市川雷蔵は、なにをしているのか不明な町の遊び人のよう。
滝澤は、自分の娘木暮美千代と家斉との間の子、つまり孫を将軍の跡目にしようとして、さまざまな陰謀をめぐらせ、最後は、家斉から「お墨付き」を得ることに成功するが、城内は混乱していたで終わり。
実は、この映画は、10年くらい前に、黄金町のシネマジャックで見たことがあり、その時も、面白いのが「これで終わりなの」と思ったものだ。
当初は続編も製作する予定だったらしいが、されなかったのは、悪役など俳優が多すぎて、二度と顔お合わせできなかったからなのだろうか。
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