今まで見た映画の中で、一番の回数を見た作品である。
封切り時に新宿国際で3本立てで見て分からず、その後蒲田パレス座、大森ヒカリ座等で6回見てやっと筋が分かった映画である。
その後も、なんども見ているので、15回くらいは見ていると思うが、やはり面白い。
今回新たに見て、やはり画面がグラフィックに構成されていることとショットと筋に飛躍が多いので、分かり肉のだなと思う。
全体としては、やはりシュールになっているところがすごい。ただの番線のアクション映画に過ぎなかったのだから。
その意味では、日活の社長堀久作がたまたま見て、分からないと言ったのは、ある意味で正しく、分かりにくい映画である。
ただ、音楽も含めての画面のリズムは、きわめて快く、快調に進んでいく。
主人公の花田五郎の宍戸錠が、「日本のアクション映画史上最高」というのは正しいと思う。
見ていて思うのは、皆死んでいるなあと思う。
宍戸錠、南原宏治、玉川伊佐男、太和屋竺、長弘などの俳優、もちろん、鈴木清順と音楽の山本直純も。
その点、女性の真理アンヌ、そしてこの映画以外は出ていないが、小川万理子らの女性は健在なのだろうと思える。
余計なことだが、今回はボカシや黒線はなく、小川の陰部も少しみえた。
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