私は、革マル派ではなかったが、スターリンはひどいと思っていた。
当時から、1930年代のドイツで、社民党やその左派の共産党を支持せず、ナチスを支持したことも大体知っていた。
それは、どこから来ているのか、よく分からなかったが、これでよく分かった。
要は、スターリンは、ヒトラーに自分に似ているものを感じて、政治的立場は正反対でも共感するものを感じていたのだと思う。
ヒトラーが、ドイツ軍と協力するために、自分の軍隊だった親衛隊のSSを粛清して排除したとき、スターリンは共感し、賞賛したそうだが、この辺も二人の同質性をあらわすものだろう。
そして、二人のやることは、常に同じであった。この二人の共通の敵は、イギリスとフランス、その裏にいるアメリカだったので、ソ連が英米仏と共に、連合軍に入ったのは不思議と言えば不思議なことであった。
また、二人に共通することに、恋人(ヒトラー)や妻(スターリン)が自殺していることがあった。この自分勝手人間に付きあうことは大変だったのだと思う。
最後、1932年の独ソ不可侵条約締結から、翌1933年の独ソ戦に至る過程は、スターリンのヒトラーへの信頼によるものだった。
そこでは、チャーチルからゾルゲに至るまでの諜報機関の「ドイツの侵攻の情報」に対し、まったく信じなかったのは、実に悲劇的なことで、これによって死んだ多数のソ連国民がいたのだから、ひどいことである。
NHKBS