加山雄三のアクション映画が3本放映された。
『狙撃』『弾痕』『ジャガーは走った』
監督は堀川弘通、森谷司郎、西村潔であり、東宝のエース級の監督である。
できとしては、最後の『白昼の襲撃』が一番良くて、それは単純にアクションだけにしているからだ。
『狙撃』では、ニューギニアの太陽が、『弾痕』では、ペルーの石像がそれぞれ、都会で非人間的な仕事に従事している主人公へのアンチテーゼとされるが、これは非常にシラケる。
注目される人物では、『狙撃』の冒頭のベッドシーンの相手は、黒テントの新井純である。
『弾痕』の最後に出てくる作家のような男は、演出家の早野寿郎で、この頃もう糖尿病からくる脱疽で、両足に杖を突いて歩いている。ただ、この作品の音楽は武満徹で非常に素晴らしい。
『ジャガーは走った』は、加山雄三と田宮二郎のカッコ良さ合戦で、そこでは田宮の方が上だと思える。
また、ここで銃器の係員の小男が、小川安三で、家業の不動産業で成功し、後に映画『虹の橋』を作った。
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