テレビの『徹子の部屋』を見たら、竹下景子が出ていた。
随分と年取ったなあと思うが、私もそうだろうと改めて思う。
彼女を見て、思い出すのは映画『祭りの準備』である。
1975年の11月に、川崎の駅ビルにあった川崎文化で見ている。
併映は、西村昭五郎監督の『わななき』とノートされている。
『祭りの準備』では、二つのことに驚いた。一つは、監督が黒木和雄なのに、内容が簡単で分かること。
もう一つは、大学の先輩の斎藤真さんが出てきて、竹下景子の処女を奪う役を演じていたことだ。
竹下や彼女に憧れている江藤潤たちは、高知の中村で文学サークルをやっていて、そこに共産党のオルグの斎藤さんがやってくる。
彼は聞く、「土佐の偉人は」
竹下は手を挙げて言う「幸徳秋水です!」
「そうだ、よく知っているね」と励ますオルグ。
思わず「斎藤さん!」と叫びたくなった。
そして、斎藤さんは竹下景子の処女を奪ってしまうのである。
まるで、かつて源義経の部下の常陸坊海尊らが、日本中の村々を訪れて、
「われわれは、義経様の一党の者で・・・」と言って女たちを騙して歩いて行ったように。
さて、竹下景子は、近年は芝居に専念しているようだ。
斎藤真さんは、劇団俳小の代表として頑張っておられる。