Quantcast
Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3529

『ミーテイング・ザ・ビートルズ・イン・インディア』

$
0
0

初めて行く映画館だったので、不安で渋谷からバスで行こうかとも思ったが、歩くと意外に近かった。

渋谷のメトロビルの隣ではないか。

1968年、ビートルズの4人は、インドに行く。

彼らの前に、女優のミア・ファーローもインドに行き、瞑想をしていたのだ。

「本当なの」と思ったのは、この話を聞いたときだった。

だが、彼らは本気だったことが、この映画を見るとよく分かる。

 

                                                                       

こうした英米の若者動きの裏には、当時のヒッピームーブメントがあり、さらに遡ればビートがあったのだ。

ビート族というと、ヒゲを生やした連中としか日本で見られていないようだ。

だが、彼らこそ、アメリカで、当時の支配的なキリスト教的白人文化の他に、世界、アメリカに多様な文化があることを発掘し、記録した人達だった。

その代表が『路上』のアレンギンズバーグであり、アメリカのルーツ音楽をレコード化したのは、彼らの仲間の一人のサムエル・チャーターズである。

そして、サムエルの妻のアン・チャーターズは、ギンズバーグの伝記を書いているのだ。

つまり、ルーツ音楽とビートとは、きわめて近い関係にあったのである。

この黒人音楽等を考え直し、評価する中にビートルズもあったと言え、インド文化への接近も意味あることだったのだ。

このインドへの滞在中に、彼らは48曲を創作したとのこと。

それにしても、この教祖のマハリッシュ・マハリシュ・ヨギーの変に高い声は、到底われわれには信じる気にならないものだが。

ヒューマントラストシネマ渋谷。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 3529

Trending Articles