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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『葦の浮船』

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阪神が中日に負けて、気分が良くなかったので、テレビ映画を見る。

冒頭の紹介を見ると、監督野村孝なので、見る。原作は松本清張で、脚本は橋本綾。

大学の歴史学の教師の渡瀬恒彦と津川雅彦の関係が主で、二人は高校、大学も一緒で今も、東都大学の助教授なのだ。

渡瀬はまじめで、津川は妻・萩尾みどりもいるが、浮気に精出していて、この日もこれまた人妻の山口果林と不倫力の最中。

そして、高山で古文書を調査している渡瀬は、その帰りに雑誌編集者の坂口良子と知り合う。

 

                 

だが、新幹線の中で、渡瀬と津川は、座席を交換し、東京に来ると、津川と山口は、別々の旅行者としてホームに迎えにきた萩尾と高津住男と会う。

そして、ある日、旅館で山口と津川が情事に浸っているとき、男女の争う大声がして、廊下を覗くと、男が女性をナイフで刺し殺したところだった。

すぐに刑事の加藤武が来て尋問され、名前と聞かれて、津川は、渡瀬の、山口は坂口の名を言ってしまう。

津川が、坂口良子に手を出す挿話もあるが、最後に山口は東尋坊で自殺し、その死体置き場で、津川は、事実を知った高津にナイフで刺される。

それは、スキャンダルとなるが、マスコミは津川に同情的で、彼は無事教授になる。

一方、渡瀬は島根の大学に行くことになる。

この津川と渡瀬の二人の関係は、ややホモ・セクシュアル的でもあるが、テレビなので描かれない。

人物の表情は、結構細かく描かれていて、どうやって撮ったのだろうかと思う。

後から、挿入したのだろうか。

野村孝は、日活で大好きな監督で、抒情的な人だった。

坂口良子が生き生きとして、非常に良かった。山口果林は、いつもの悪女演技だった。

 

 


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