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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『炎の舞』

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1978年の百恵・友和映画で、元は、浅丘ルリ子100本映画の『執炎』だが、勿論見ているが間宮義男のカメラは美しかったがあまり良いとは思えなかった。

昭和初期の山陰の網元の長男・三浦友和が、軍隊から戻ってくる。

彼は、自分の大型船を作るために山に入って木をさがす。そこで美少女の百恵に会う。

そこは、平家の落人村の伝説のあるところで、父は細川俊夫、母は木暮三千代と旧松竹系の俳優。

監督は、東宝生え抜きの吉松安弘で、脚本は元と同じ山田信夫と渋谷正行。

二人は、結婚するが、戦争の影が迫ってくる。郵便配達人が有島一郎で、最初は「名誉の配達」と言われていたが、日中戦争が深刻化する中で、次第に村人に忌避されてゆく。

この辺は、吉松監督らが、若い人たちに向けて作った「反戦映画」だとも思える。

三浦友和も召集され、左足に銃創のケガを受けて戻って来る。ほとんど歩けなくなるが、百恵のケアでなんと普通に歩けるまでに回復する。

友和は、村のリーダーとして漁業に従事するが、なんとまた召集令状がくる。

彼の家の次男も徴兵されており、さらに友和は長男で、家を継ぐ必要があるので、ここで召集が来るのは変だと思うが。その夜、百恵は伝承の能を舞って友和を送り出す。

そして、戦死の公報がくる。百恵は、崖の頂上から身を投げて死ぬ。

前作では、山陰の余部鉄橋が出てきて、確か従兄弟の芦川いづみが、戻ってきて回想する形式になっていて、あの余部鉄橋が何度か出てきたと思う。

百恵が忙しすぎて、到底余部には行けなかったのだろう、ここでのSLのシーンは全部大井川鐵道になっている。

かなりヒットした映画のようだ。

 

 

 

 

 


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