昨日の朝日新聞の夕刊に浜松町の世界貿易センターが建て替えられることが出ていた。
ここが、横浜で開催された「世界テレポート会議」の事務局だったことは、もう誰も知らないに違いない。
「シーポート、エアポート、そしてテレポート」というのが当時のキャチフレーズで、
知人には、「テレポートってテレパシーの会議なの?」と聞いてきた人がいたくらい、正体の不明な会議だった。
この世界テレポート連合というのが、世界中の「世界貿易センター」の連合で、彼らが「テレポート」なるものを推進していた。
私は、ニューヨークの港湾局でスタッテン島の視察をしたとき、テレポートの話になり、「みなとみらい地区にはアンテナサイトは難しいのではないか」と言うと、鉄道の線に沿って郊外に引けば良いんだと言われて、「あれっ」と思ったのだ。
要は、無線通信だから、場所はどこでも良いのだが、そのエリアを光ファイバー線で繋げば、大容量の情報の通信が可能だとも言われていた。
みなとみらい担当の職員に聞くと、「テレビの中継などが最適では」とのことだった。
逆に言えば、それくらいしか使いようのないものだったのだ。
結論的に言えば、横浜市は騙されたようなもので、会議が終わった後、さすがの高秀市長も実態を知って唖然としたとのことだった。
今では、スマフォとインターネットで、世界中に映像も送れるようになっている。
テレポートなんて、ただニューヨーク港湾局が土地を売るための方策にすぎなかったのである。