1977年に、ATGで公開された森崎東監督作品。
主スタントマンのスタントマンの田中邦衛で、黒木太郎という名になっている。
3人の若者が出てくるが、中心は伊藤某で、後に映画『ゴンドラ』を作り、今ではAVで儲けているとのこと。
黒木の友人に大人のおもちゃ屋をやっている財津一郎、その店に出入りする人物に、三国連太郎、伴淳三郎など。この二人はすぐに死んでしまう。
清川虹子、倍賞美津子、小沢昭一、殿山泰司らも出てくるが、元松竹の森崎の人脈だろう。
製作は、馬道プロとなっているが、この人も元松竹の製作の馬道昭三である。
ここでも、「鶏は裸足だ」が何度も出てくるが、本当は「人間は裸だ」ろうと思う。
多くのシーンがロケーション撮影で、横浜の京浜急行沿線であるように見える。
後は、横須賀で、この辺は今村昌平的でもある。
意外な俳優も出ていて、三浦のボロい床屋の主人は岡本喜八で、その妻は杉本美樹、これが最後の映画だろう。その二階に、20匹の猫と一緒に住んでいるオールドミスの高校教師は緑魔子。
最後に、3人の仲間の少女がトルコ風呂に誘拐されるが、その組の親分は、麿赤児。
兵隊姿の三国が、切腹するのは、森崎の兄のことだと思う。彼は、1945年8月に自殺したのだから。
3人のその後のことも語られるが、伊藤のAV映画のことはで来ない。まだ、その時期ではないからだ。
この映画の主要な俳優の内、ご健在なのは、倍賞美津子、財津一郎、井川比左志、緑魔子、さらに火野正平くらいだろうと思う。
衛星劇場