『大忠臣蔵』には、回ごとにゲストスターが出ているが、この日は、大友柳太郎と桜町弘子だった。桜町は、赤穂側の浪人で、遊び人の中山仁の愛人の芸者。大友は、元は吉良家の武士だが、上杉家に入った者で、居合いの達人。大友は、言うまでもなく東映の俳優だが、千恵蔵などに比べれば、一段下に見られていた。顔も姿も良いのだが、台詞に難があり、全体として硬い感じで、派手さがないからだろう。だが、二線級故に、日本最初になったのは、シネマスコープ作品の主役だった。東映としても、シネ・スコが成功するか不安だったので、「失敗しても大友ならよい」として映画『鳳城の花嫁』の主役にされて成功した。彼の人気シリーズは『怪傑黒頭巾』で、これに住田知仁こと、風間杜夫が出ているのは有名だろう。
大友は、硬骨漢で、偉そうでもなく、女にも無縁な感じは、男の子に親しみやすく、私も好きだった。彼は、意外にも変な作品に出ていて、若松孝二や伊丹十三の作品にも出ている。若松の『聖母観音大菩薩』に出ているのを見た時は、本当に驚いた。よく知られているように、彼は自殺してしまうが、本当にまじめな人だったようだ。
大友は、硬骨漢で、偉そうでもなく、女にも無縁な感じは、男の子に親しみやすく、私も好きだった。彼は、意外にも変な作品に出ていて、若松孝二や伊丹十三の作品にも出ている。若松の『聖母観音大菩薩』に出ているのを見た時は、本当に驚いた。よく知られているように、彼は自殺してしまうが、本当にまじめな人だったようだ。