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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『夕陽のギャングたち』

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イタリア・スペイン・アメリカの映画、監督はセルジオ・レオーネである。「ああ、この映画なのか」と思った。これのLPは、何百回も聴いているからだ。エンリコ・モリオーネのLPで、以前は横浜駅西口の岡田屋の上にあったスミヤで買ったと思う。スミヤは、元は静岡のレコード屋だったらしいが、横浜駅西口や渋谷の東邦生命ビルに店があり、映画音楽やドキュメンタリーのLPを沢山そろえていた。
         話はメキシコで、駅馬車を襲った山賊のロッド・スタイガー一家のところに、バイクに乗ったジェームス・コバーンがダイナマイトの爆風の中から現れる。丁度、メキシコ革命の時期で、政府軍とパンチョ・ビラ等の反乱軍が戦っている。コバーンは、元はアイルランド革命軍の人間で、爆弾の専門家。アイルランドは、20世紀の二つの世界戦争の時、どちらかと言えば、ドイツ側にいた。その理由は、反イギリスである。また、アメリカの音楽、演劇、映画等においてアイルランドは、大変に貢献している。私の卒論は、劇作家ユージン・オニールだが、彼もアイルランド系である。このオニール、あるいはマックのように、、が入ったり、小文字のMが入るのはアイルランド系で、オコンネル、マック、マクドナルド、マッカーサー等もアイルランド系である。
コバーンは、スタイガーにある町の銀行を襲わせるが、そこには金はなく、多数の政治犯が収容されていて、彼らが解放される。その後も、二人は、連合して政府軍の装甲列車を襲うなどの戦闘を繰り返す。中でも、政府軍が列をなしてきた橋を爆破するところはすごいが、模型による特撮だろうか。最後は、機関車の戦闘にダイナマイトを載せて、政府軍の装甲列車に衝突させて大戦闘になり、スタイガーも射殺される。その時、コバーンは思い出す、故郷で男2人・女1人の美しい青春の姿。これは、フランソワ・トリフォーの『突然、炎のごとく』を思い出させた。ザ・シネマ



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