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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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キャリア官僚の功罪

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「お前は、国のエリートなど、キャリア官僚の偉さばかり書いているじゃないか」とのご批判が来たので、彼らの功罪についても書く。彼らの人脈の凄さだが、最初にパシフィコ横浜にいたとき、ある組織の人から、東京湾を横断するフェリーの構想の話が来た。この方は、かなり変わった方のようで、いろいろなアイディアをぶち上げる人のようだった。具体的には、幕張と横浜の港をつなぐフェリーを作ろうと言う構想だった。高木文雄社長は、この話を聞くと、あるところに電話しろと言い、その後に役員がすぐに話を聞くことになった。その相手は、当時幕張に東京ベイNKホールをやっていた会社の役員で、ここは保険会社が作ったので、大蔵から人がいっていたのだと思う。日本中を大蔵などの官僚が人脈を張り巡らしているのだなとあらためて思ったのだ。その後、この話は、順調に進みはしなかったようだ。
           
さて、もう一つは、私が二度目にパシフィコ横浜に行ったときのことだ。会社の役員にIさんという人が取締役でおられた。当時、すでに国立大ホールがあり、その管理を受託していた。この管理受託に関して、大蔵から同時に受託したのがI氏で、財産管理の専門家ということだった。この人は、別に悪い人ではなく、ほぼ月に一度取締役会に来るだけでなにも言わず、「無害な」方で、自分の分を知っていた人だと思う。私の知る限り、この方がしたのは、埼玉アリーナを視察に行くときだけで、あそこも元は国鉄の用地で、やはり大蔵から行った人がいたのだろう。きわめて良い手配で、埼玉アリーナの視察は無事に終わった。このとき、Iさんから聞いて驚いた話が、「東横線が山手通りを地下で行って池袋から西武線に入る」とのことだった。すでに一部で工事は行われていたが、これが現在の副都心線である。大蔵の人脈と情報はすごいものだなと思ったのだ。




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