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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『タネは誰のもの』

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今、種苗法が改悪され、農家が自家で栽培した種子を栽培できないようにしている。その代わりに、種子企業から種子を買って栽培しろとなっている。果樹はすでにそうなっていて、F1種なので、種を植えても次世代の果樹はできないのだ。果樹は仕方ないところもあるだろうが、米、麦等となると大問題だと思う。

                          これは元農林大臣の山田正彦議員が全国を歩いて、農家に種苗法の危険なことを説く記録映画である。だが、中である農家が言う台詞がすごい、「国が農家が困るようなことをするはずがない!」かつての小泉純一郎内閣の前の自民党は、国民政党だったので、日本中の大多数の国民の利益を第一にする政党だった。
だが、小泉純一郎・竹中平蔵以後、自民党は日本のほんの一部と外国企業の利益を第一にする政党になったのだ、グローバル化の名の下に。農業試験場での米作りが紹介されるが、そこではある程度生育した米をより分け、赤米、黒米、あるいは枝等が大きいものは除外して本当に強い苗だけを選別していく。そうして、各地で優秀な米ができてきたのだ。それを民間企業に渡し、農家はそこから買えという風にしようとしているのだ。農家は言う、「一苗、二肥、三作り」いかに苗が重要であるかを言う言葉だろう。ある農家は「ほうれん草を買っていたが、オランダからのものだったので、今年は輸入しなくなったのでありません」
今から約1万円前に、西アジアで農業と牧畜が始まり、そこから名もない無数の人の手で改良が重ねられて今日の農業ができた。それをモンサントなどの一部企業が独占し、売り物にするのは間違いである。知的財産権と言うが、個人の営為である文学、音楽、映画、演劇と、農業や牧畜を一緒にするのは、明らかに間違いである。タネは、人類のものだと言えるだろう。イチゴ栽培で大儲けした農家の二代目である菅義偉首相は、種苗法の改正に勿論賛成にちがいない。横浜シネマリン

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