先週、用があってコード棚の端の1枚を引き出すと、クリスタル・ゲイルの『瞳のささやき』だった。たぶん、1980年頃に買ったと思う。
当時、私はカントリーが結構好きで、昔六本木にあったWAVEで、その棚を見ていると偶然に音楽評論家の中村とうようさんに会い、「指田君は、こんなものが好きなの?」と少々バカにされたこともある。カントリーは、ブルースと同様、アメリカのルーツミュージックだと思っている。もちろん、とうようさんはブルース派だと思うが、カントリーもルーツミュージックの一つである。さらに言えば、プレスリーやハンク・ウィリアムズに象徴されるように、白人音楽はブルース等の黒人音楽と混合している。アメリカの東部アパラチア山脈付近や南部は、黒人と白人の文化が混合してきたところであり、その結果としてブルースもカントリーもあるのだと思う。
さて、このクリスタル・ゲイルだが、彼女は言うまでもなくカントリーの女王べきロレッタ・リンの妹である。ロレッタ・リンには、伝記映画『歌えロレッタ・愛のために』があり、『キャリー』のシシー・スペイセックが主演したが、この原題は『コールマイナーズ・ドーター』、つまり炭坑夫の娘である。アパラチア山脈付近は、炭坑地帯で、ここにはアイルランド系の人が多数いて、これがアメリカにアイルランドやスコットランドの文化を定着させたのである。
このLPを聞いて見ると、A面はポピュラー・ソングで、B面はカントリーになっている。これは、彼女の二面性を現したものだと思う。久しぶりにカントリー的、日本で言えば演歌的響きにひたった。
当時、私はカントリーが結構好きで、昔六本木にあったWAVEで、その棚を見ていると偶然に音楽評論家の中村とうようさんに会い、「指田君は、こんなものが好きなの?」と少々バカにされたこともある。カントリーは、ブルースと同様、アメリカのルーツミュージックだと思っている。もちろん、とうようさんはブルース派だと思うが、カントリーもルーツミュージックの一つである。さらに言えば、プレスリーやハンク・ウィリアムズに象徴されるように、白人音楽はブルース等の黒人音楽と混合している。アメリカの東部アパラチア山脈付近や南部は、黒人と白人の文化が混合してきたところであり、その結果としてブルースもカントリーもあるのだと思う。
さて、このクリスタル・ゲイルだが、彼女は言うまでもなくカントリーの女王べきロレッタ・リンの妹である。ロレッタ・リンには、伝記映画『歌えロレッタ・愛のために』があり、『キャリー』のシシー・スペイセックが主演したが、この原題は『コールマイナーズ・ドーター』、つまり炭坑夫の娘である。アパラチア山脈付近は、炭坑地帯で、ここにはアイルランド系の人が多数いて、これがアメリカにアイルランドやスコットランドの文化を定着させたのである。
このLPを聞いて見ると、A面はポピュラー・ソングで、B面はカントリーになっている。これは、彼女の二面性を現したものだと思う。久しぶりにカントリー的、日本で言えば演歌的響きにひたった。