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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『宇宙飛行』

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1936年にソ連で作られたSF映画。サイレントで台詞は字幕だが、音楽が点いている。やはり、初期のトーキーは、楽器音は録音できても、人間の声を明瞭に入れることは大変だったのだろうか。二人の宇宙博士が出てきて、一人は慎重で動物実験してからと主張するが、もう一人は実験を強行して、月に向かう。ロケットの発射台が、15度くらいの緩い傾斜で、そこから出て行くところが興味深い。当時では、垂直に打ち上げるのは無理と思っていたのだろうか。研究所にチオルコフスキーの名があるが、ソ連の宇宙開発の父である。ロケットには、博士の他、少年と女性が乗っているのも興味深い。この辺はソ連的だと思う。無重力もあり、明らかにワイヤーで釣っているのがわかるが、映像化された最初の無重力だそうだ。
着いたところは月の裏側で、地球が見えないが、少し動くと地球が見える。この辺は実に適当だが、逆に面白いともいえる。最後は、きちんと地球に生還してくるが、この研究所に出入りしている車がアメリカ車なのはおかしい。当時、ソ連には国産の大型車がなかったのか。
衛星劇場

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