慶応大学名誉教授の小林節先生によれば、「小選挙区制以前と以後では、自民党議員の中身が完全に変わってしまった」とのことだ。デモクラシータイムズでの発言である。以前は、官僚上がりの人が多かったこともあり、先例、あるいは法的には決まっていなくても与野党間で出来ていた「暗黙の了解」といったものを基本的には尊重していた。だが、小選挙区制以後の自民党の議員には、法的に出来るならなんでもやってという乱暴な考えがある。選挙でかったのだだから何をしても許されるというのだ。内閣法制局長官、NHK経営委員などの任命についての乱暴さもがその現れだとしている。安倍晋三、そして菅政権も、そうしたことに平気なのは、小林先生によれば、かつての官僚上がりの議員に比べて、「彼らに知識、教養がないからだ」そうだ。そうした「反知性主義」は、日本維新の会も同じである。あるいは、アメリカのトランプ大統領にもある資質であるともいえるかもしれない。
さて、今回の日本学術会議会員への一部メンバーの任命拒否は、まさにこうした反知性主義を象徴するものだろうと思う。私は、パシフィコ横浜にいた時、一度だけ本部に行って営業活動をしたことがある。学術会議の意義について、異議があるのならきちんと国会で議論すべき問題で、こうした人事で圧力をかけるのは、実に卑怯で陰険なやり方で、いかにも菅首相らしいやり方だといえる。
さて、今回の日本学術会議会員への一部メンバーの任命拒否は、まさにこうした反知性主義を象徴するものだろうと思う。私は、パシフィコ横浜にいた時、一度だけ本部に行って営業活動をしたことがある。学術会議の意義について、異議があるのならきちんと国会で議論すべき問題で、こうした人事で圧力をかけるのは、実に卑怯で陰険なやり方で、いかにも菅首相らしいやり方だといえる。