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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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昔の「御用納め」

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全国の多くの職場では、28日の明日が土曜日なので、今年は今日27日が御用納めだったと思う。
私が、最初に入った横浜市会事務局は、今から考えれば信じられないような状況だった。

日程は、12月28日が御用納め、1月1日が御用初めで、それは他局と変わらなかった。
だが、中身は大いに違った。
御用納めだが、28日は事務はすべて午前中で終わり12時に、2階の会議室に議長・副議長以下全職員が集まって乾杯し、大体1時過ぎでその座は終了し三々五々帰ってよし。
この酒席の飲物もすごくて、まったく金を出して買う必要はがない。
出入りの料亭、仕出し屋、弁当屋等が、年末にお歳暮として沢山のビール券を持ってくるので、それでビールと酒は十分。
乾きものを酒屋で追加注文し、あとは寿司折を取っての宴会。
1時で終わりなので、私は大体は伊勢佐木町に行き、日活会館で映画を見ることにしていた。



もちろん、ロマンポルノである。
ある時の年末か正月、映画の休憩になり場内が明るくなると、某党の幹部の議員がいて、お互い苦笑をいしたことがあった。
こうした御用納めの酒については、事業局はもっとすごくて、出入りの業者が争って現物のビール瓶や酒を持って来たという。
まあ、1960年代の話だと思うが、許認可をもっていた部局に、民間業者は頭が上がらなかったことは事実である。

もっと問題なのは、局の係長クラスへの盆暮の付け届けで、横浜市役所には、市役所出入りの「盆暮新聞」のごろつきが出す「K手帳」というのがあり、ここには係長の住所も載っていたので、下請けの業者は争ってこのK手帳を買ったとのことだ。結構高くて、1,000円くらいしたと思う。
原稿は、人事課からもらうのだから原価はただである。
ともかく、1970年代の前半くらいまで、官尊民卑は日本国中にあったと思う。
今また、安倍政権は、日本国中に官尊民卑の風潮を起こそうとしているように思える。

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