この映画『怪談』には、いろいろな版があるらしく、以前新文芸座で見たのは、全体によく分からないものだった。
これは外国用とのことで、分かりやすく編集されているのだと思う。
よく筋が分かった。最後の「茶碗の中」など、前に見た時は、意味が分からず、俺の頭が悪いのかなと思ったくらいだが。
中では、これが怪奇現象で、侍が出たり消えたりして、一番怪談話らしい。
「黒髪」と「雪女」は教訓話で、怪談ではない。
「耳なし抱一」はすごいが、その意味は別にあると今回見て分かった。
この滅亡した平家の亡霊たちに、抱一が「平曲」を語るのは、監督小林正樹の強い意思で、もちろん反戦である。
戦時下に中国から南方まで過酷な体験を経た小林正樹には、強い戦争反対への意思と、また死んでいった同僚たちへの強い鎮魂があった。
それが、この異様な大作を作らせたのだと思う。
それは、製作の若槻繁さんも同じだったと思う。
戸田重昌の美術、宮島義勇の撮影、武満徹の音楽はもちろんすごい。
川崎市民ミュージアム
これは外国用とのことで、分かりやすく編集されているのだと思う。
よく筋が分かった。最後の「茶碗の中」など、前に見た時は、意味が分からず、俺の頭が悪いのかなと思ったくらいだが。
中では、これが怪奇現象で、侍が出たり消えたりして、一番怪談話らしい。
「黒髪」と「雪女」は教訓話で、怪談ではない。
「耳なし抱一」はすごいが、その意味は別にあると今回見て分かった。
この滅亡した平家の亡霊たちに、抱一が「平曲」を語るのは、監督小林正樹の強い意思で、もちろん反戦である。
戦時下に中国から南方まで過酷な体験を経た小林正樹には、強い戦争反対への意思と、また死んでいった同僚たちへの強い鎮魂があった。
それが、この異様な大作を作らせたのだと思う。
それは、製作の若槻繁さんも同じだったと思う。
戸田重昌の美術、宮島義勇の撮影、武満徹の音楽はもちろんすごい。
川崎市民ミュージアム