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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『脱獄・広島殺人囚』

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1974年に東映京都で作られた脱獄囚・松方弘樹の話。



はじめ、昭和22年のこと、、米軍用品の横流しのトラブルで、松方は汐路章を銃殺してしまい刑務所に入れられる。
そこから、刑務所の職員、入獄してくる者などと次から次へと反抗し、喧嘩して罪が重ねられるが、めげずに脱獄する。
例によって刑務所ものなので、全身裸になる「カンカン踊り」や集団入浴などが入り、タバコの火のつけ方、手渡し方披露される。
ともかく松方が演じる男の脱獄への執着は尋常ではない。
途中、松方の他、梅宮辰雄、西村晃の3人で広島刑務所を脱獄するが、西村は止めようとした米軍トラックに撥ねられて即死。
松方は、四国に渡り、山奥に住む妹の大谷直子のところに行く。
そこは非常な山奥で、室田日出男らの朝鮮人が、牛を殺して売ってもうけている。
密殺は、明らかな法違反で、牛、豚、馬等は正規の市場でなければ処理してはいけないことになっている。
ただし、鶏は例外だが、それは病原菌の違いなのだろうか。
人類が伝染病にかかるようになったのは、牧畜の開始で獣と接するようになったからだとのことで、病原菌の差なのだろうか。

大谷直子は実に色っぽく、増村保造監督によれば、日本の女優で本当にセックスシーンができた女だそうだが、彼女のセックスシーンはないのはまことに残念。


最後、脱獄した松方が、線路際を逃げていて、タバコの小片を広い、レールに石をぶっつけて火を出して付けようとしているところでエンド。
獄では、タバコは現金の代わりだそうだが、タバコを吸わない私には、その感覚が分からない。
国立映画アーカイブ

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