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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『津軽のカマリ』

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初代高橋竹山を追ったドキュメンタリーが今日までだというので、シネマジャックに行く。
1960年代末から、津軽三味線の高橋は、渋谷のジャンジャン等の劇場で人気だったが、見たことはない。
亡くなられて20年とのこと。


元高橋竹世で、初代から二代目襲名を許された高橋竹山が全国を廻る。
その間に、初代が得た体験が挿入されるが、やはり戦時中のことが印象的である。
戦時中、竹山は大変な迫害を受けたというのだ。その通りで、盲目で兵士になれない障害者は「非国民」とされたのだ。
ナチスも、ユダヤ人のほか、同性愛者、障碍者等を迫害し抹殺しようとした。

家は、5人兄弟で、私だけは戦後生まれなので、戦前は父母と女3人、男1人の家族だった。
その中で、長女は本来は学童疎開に行くべきだったが、父は都の「視学という地位」を利用し、
「同じ家から2人も行かせることはない」として、次女は学童疎開で富山県に行ったが、長女は家に置いていた。
幼い3女の面倒を見させることもあったようだ。
そして、長女の話だと、「小学校には疎開に行かない子も沢山いて、ほとんどは障害者だった」とのこと。
「足手まとい」になる者は、排除するとのことだったのだろう。
やはり、そういう時代と社会を作り出してはいけないのである。

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