大杉蓮が亡くなったそうだ、66歳。
彼は、アングラ劇の劇団『転形劇場』の出身だが、ここはほとんど台詞のない芝居の劇団だったので、見たのはたぶん1回くらいしかないと思う。
芝居で台詞がないのは、いくらでも胡麻化さすことができるので、私は基本的に信じないことにしているからだ。
彼は、太田省吾が劇団を解散した後は、ピンク映画に出ることになる。
そこから大手の映画、テレビへと活躍の場を拡げたのは偉いと思う。
彼の良さは、その姿勢の良さで、テレビや映画でも出演が多かったのはその性ではないかと私は思っている。
1960年代以降のアングラ・小劇場演劇の活況の中で、姿勢の良い役者はなかなかいないと思う。
意外なことに、石橋蓮司は姿勢がよく、黙って立っている時などの姿は非常に美しい。
1960年代以降を駆け抜けた役者のご冥福をお祈りしたい。