イタリアの監督パゾリーニが最初に世界的な監督になった作品。
中身は、キリストの生涯で、マタイ伝等とほぼ同じ進行である。
役者はほとんどが素人らしいようで、当時に現場で撮影した本物のドキュメンタリーを見ているような気がしてくる。
もちろん、最後は磔にされて死に、埋葬されるが墓の蓋を開けると空で、キリストが現れる。
キリストの再生を信じる人はいて、プロテスタントの再洗礼派はそうだそうだ。
ほんとかしら、と言いたくなるが。
このキリストが復活した地が、エルサレムの聖墳墓教会である。
ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の三つの宗教がなぜこの地に聖地を持っているかと言えば、この辺が砂漠に囲まれた地域で、唯一水に恵まれた場所なのだからだそうだ。
大学での英文聖書の授業の時、唯一憶えていることである。
われわれ日本人には、理解しにくいが、水はすべての源なのだから一番重要なものなのだ。
パゾリーニは、大変な「スキャンダル監督」で、最後は同性愛の青年に殺された。