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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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把瑠都はなぜ引退したのか

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テレビの相撲放送を見ていたら、元大関把瑠都が出ていたが、その笑顔は以前のように可愛く、また話も面白い。

なぜ引退し、母国エストニアに帰ってしまうのか、誠に残念である。

私は、批評や評論は書くが、悪口は書いたことはない。だが、今回だけは例外であり、お許しをいただきたい。

彼の所属は、大田区池上にある尾上部屋で、以前地元池上に行ったときに聞いた話を書いておく。

地元の噂なので、本当はどうかは分からないが、彼の廃業、帰国を惜しむ者の声として聞いていただきたい。

さて、2012年1月に把瑠都が優勝したとき、地元池上では、盛大なお祝いやパレードをしようと考えた。

だが、地元の人たちが、計画を尾上部屋に持っていくと、

「結構ですが、その看板、垂れ幕、幟などには、すべてお金を払ってください」と言われて呆れたそうだ。

そのため、地元の優勝パレードなどは行われなかったそうである。

また、尾上部屋の稽古の見学は有料で、地元にもまったく開放しなかったとのこと。

この話を聞いたとき、「本当なの、そんなバカなことをしていたら長くないよ」と言った憶えがある。

 

大相撲では、部屋が廃業した時以外、他の部屋に移籍することもできない。

怪我が多かったが、まだ若いので、いくらでも休養して治す術もあったはずだ。

それでも引退、帰国になってしまったのは、後ろ向きの部屋の体質と、古く、封建的な相撲協会の体質に愛想を尽かしたのではないだろうか。

まことに残念なことである。

その巨体だけでで勝負できる相撲の爽快さは、本来は力比べである相撲の魅力の一つだと思うからである。

把瑠都と琴欧州の取組は、技はともかく、とにかく世に希な大男同士の対決で、それだけで見せるものだった。

それが、もう二度と見られないのは寂しいが、今後は琴欧洲に頑張ってもらうしかない。

 幸いに、今場所は、琴欧州はやる気を出していて、調子が良いようで、大いに期待したい。


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