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Channel: 指田文夫の「さすらい日乗」
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『モンテ・ウォルシュ』

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NHKBSで『モンテ・ウォルシュ』が放映されたので、録画しておいて見る。

昔から、この映画の名は良く知っていた。主題歌がママ・キャスの唄で、LPを持っていたからだ。

どんな映画なのか、いろいろと想像していたが、随分と地味な作品だった。

西部劇だが、1970年で、アメリカはニューシネマ時代だったので、派手なところは極めて少ない。

カ-ボーイのリー・マービンは、長い間牧童で生きて来たが、時代の推移で牧場が次第に閉鎖されている。

監督は、撮影監督のウィリアム・フレイカーなので、画面はきれいだが、ドラマ性はそれほど強くない。

時代設定がいつかよく分からないが、東部の資本家が牧場を持っている、との台詞があるので、多分18世紀の頃だろう。

この頃に、アメリカには、ドイツ、ポーランドなどの移民が増え、彼らによって肉の加工文化がアメリカに持ち込まれたのである。

リー・マービンの相棒のジャック・パランスが、イリノイ出身だと言っているが、ここはポーランドなど東欧からの移民の多いところである。

ついには、ジャック・パランスは牧童をやめて町の雑貨屋の女性と結婚する。

                             

 

マービンは、移民の女性の娼婦ジャンヌ・モローと昔から良い仲で、荒馬を乗りこなす力を「ウエスタン・ショー」のスターに誘われ、モローと結婚しようと思うが、互いに牧童と娼婦だと結婚は諦める。

そこに昔の仲間の一人が来て、金を強要し、金を出すと見せかけて反撃したパランスは、銃殺されてしまう。

マービンは、犯人を追う中で、モローが死んだことを知る。多分、結核か、あるいは商売柄の性病だろうか。

最後、勿論かつての仲間だった男を一発で射殺する。

リー・マービインは、一人愛馬に話しかけながら荒野に向かって去るところで終わり。

そこに流れるママ・キャスの唄、The Good Times Are Coming・・・

 

                                        

「その内は良いことが来る」というのは、ある種の皮肉なのだろうが、全体として1970年代的な映画だった。

 


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