私は、シェイクスピアや鶴屋南北らの名作は、そのままやった方が良いという立場で、蜷川幸雄も、芝居ではシェークスピアでは、ほとんどそのまま上演しているが、この鶴屋南北の名作ではかなり変えている。
脚本の内田栄一が、萩原健一、石橋蓮司、関根恵子、夏目雅子らに合わせて書いたのだろうが、やや時代に合わせすぎていると私は思うのだ。
むしろ、先日亡くなられて鈴木瑞穂や内藤武敏らのベテラン俳優の方がよく見えるのは、どうしたことだろうか。
そして、一番問題だと思うのは、夏という感じがしないことだ。
やはり、『四谷怪談』では、東京映画で豊田四郎が作ったのが一番好きだ。