私が、日本の選挙で一番おかしいと思っているのが、公営掲示板である。
これは、昔からあると誤解している人も多いと思うが、こんなものができたのは、つい最近の1980年代のことだ。
それまでは、選挙のポスターは、もちろん自分で作るが、それを支持者の家や店舗、事務所、工場に貼ってもらうものだった。
ところが、1960年代以後、公明党が道路等に大量にポスターを掲示し、また自民党の企業候補も、事務所や工場の壁等に大量に貼って大問題になった。
そこで、これを規制する方法として、わざわざ行政の予算を使って公営掲示板にポスターを貼るようになったのだ。
これで喜んだのは、町の看板屋、仕事師の連中だけだろうと私は思い、こんな無意味な制度は辞めるべきだと思っている。
この公営掲示板は、法に決まっているのではなく、選挙の前に議会で議決するものなのだ。
だが、既成勢力にとっては、新人が出にくい公営掲示板の方が、自分たちに有利なので、公営掲示板を必ず議決するのである。