昨日は、1943年10月21日に、かの「学徒出陣式」が神宮外苑競技場で行われた日である。
あの有名な「日本ニュース177号」は、後半であって、実は前半がある。
それは、5月に行われて大敗戦を喫したミッドウェー海戦の模様なのだ。
アメリカの空母ホーネットに乗っていたカメラマンが撮影したフィルムで、そのカメラが水中に落ちて、日本海軍に拾われて、日本映画社に提供されていたものなのだ。
日本映画社の人たちは、多くが戦場に出ていて、太平洋戦争の実情を知っていたので、どこかで惨状を見せようと考えていた。
そして、悲惨の一語に尽きる「学徒動員式」のフィルムに合わせたのだ。
実際の学徒出陣の撮影も、林田重男以下の幹部カメラマン総動員で撮ったのだそうで、非常に優れたカットの連続になっている。
この177号は、ユーチューブにあるので、是非見てほしいと思う。
こんな事件が、二度と撮影されることのないことを心から祈りたい。