今朝の朝刊に、人類学者の北沢氏が、亡くなったと出ていた。
構造主義派で、私も1冊くらいは読んだことがあるはずだが、中身は憶えていない。
ただ、この人が作・演出した芝居『ホピの書』というのを見たことがある。
1975年4月で、なんでもアメリカの先住民の伝承を基にしたものらしかったが、少しも面白くなかった。
ただ、それが上演された場所は、よく憶えている。
赤坂国際芸術家センターという廃ビルのような建物で、当時はTBSの裏を登っていたあたりにあった。
普段は、劇等の上演ではなく、稽古場として使われていたところのようだった。
唯一、映像で残っているのは、フォーリーブスの映画『急げ、若者』で、阿佐ヶ谷のラピュタで、多くの少女と一緒に満員の館で見た時、「これは、赤坂の国際芸術家センターだ」と思ったものだ。
その場所は、その後のTBSの本社の拡張と建て替えで、その中に包含されたようだ。
冥福を祈るほどではないが、一度だけ見た方を思い出した。
たしか、当日現場に来ていたように思っている。