劇団俳小の公演が中野で行われているので、見に行く。
この地図がすごいものだったのだが、中野駅に降りてあまりに暑いのでタクシーに乗ると、運転手が知ってますと言い、
「ここです」とぴったりと中野ポケットに着いた。
私は、北が下、南が上と言う地図を初めて見た。この劇場の関係者は、中学の地理は零点である。
劇は、アフガニスタンでの、アメリカとアフガン政府連合軍のことで、敵はタリバン兵である。
歴史的に、大国が小国に負けた戦争が二つあり、一つはアメリカのベトナム戦争で、もう一つは、旧ソ連のアフガンのイスラム勢力軍に対してであった。
どちらも、アジアの地勢で、ジャングルと砂漠は、物量による近代戦もゲリラ戦法には勝てなかったのだ。その後、生き残ったタリバンを今度はアメリカが殲滅することになったわけだ。
そこの小部隊の4人の兵士の話で、一人は女性である。
タリバンは、子供に爆弾を付けて進んでくる。まるで日本の特攻であり、自爆戦術で、米兵はこれにひるむ。
相当に時間は錯綜したりして分かりにくい部分もあったが、最後まで緊張して進んだ。
代表の斎藤さんに聞くと、若者たちに評判がよく、また内容も思ったより以上によく理解されているとのこと。結構なことである。
終了後、俳小に客演されたこともある、元宝塚の旺なつきさんが見に来られていたので、斎藤さんの大学時代の同級生2人と劇研の3人の9人で懇親する。
劇のことから、現在のウクライナ戦争、早稲田の政経学部にあった新聞学科から自治行政科まで、おじさん、おばさんのさまざまな話題に盛り上がる。
最後は、近年の劇で、
「良くても悪くてもスタンディング・オーベンションになるのは良くない」と皆で一致する。
ダメなときは、ブーイングが正しいのだ。
この日の俳小の劇は、あえてなかったが、もちろんスタンディング・オーベンションの中身だった。