この映画を見たのは、高校生の時に見た記憶があるからで、それを確かめたかったのだ。
話は、メキシコの田舎で、農場で働いている一家のこと。牛を育てているが、それは200頭も持っている牧場主のものだが、ある日雌牛が子牛を生み、それは丈夫そうな雄牛だった。
息子のレオナルドは、それを牧場主に願い出て、その家のものにしてもらう。
息子は、小学生で、学校に行っているが、その女教師の台詞も全部英語という凄さ。
全米で公開するには、仕方がなかったのだろうが、誠にひどいもので、グラシアスとかセニョールくらいしかスペイン語はない。
牧場主の息子がカーレーサーで、彼が事故死したことで、全財産が競売にされ、牡牛も売られてしまう。
その前に、闘牛牛としての品評会のような、地方の闘牛イベントがあり、そこでも彼の牡牛のヒターノは、強さを見せて高く評価されていた。
そして、メキシコシティでの闘牛になる。
ここは、じっくりと撮られていて、闘牛が式次第に沿って描かれていく。
ヒターノは、非常に強くて、最後のメインの闘牛士が何度剣を指しても急所に刺さらない。
そして、観衆からは、「殺すな!」の叫びがあがり、遂に引き分けになってしまう。
言うまでもなく、このシナリオは、赤狩りで書けなかったダルトン・トランボが変名で書いたものだが、別に左翼的な感じはない。
これを50年前に見たのは、蒲田国際劇場だと思うが、私がなぜ見たのは分からない。
たぶん、予告編を見てのことだと思うが。
黄金町シネマベティ