1961年の松竹映画、実話の映画化で、主演は淡島千景、鰐淵晴子や倍賞千恵子らが共演。
主婦の淡島千景は、性格の違いから弁護士の夫と別れて、6人の子供を抱えて再出発する。
淡島は、音楽大学を出ているが、ラジオ局に就職する。そこは元四谷のラジオの文化放送で、職場の同僚になるのは、園井啓介。文化放送は、宗教団体が資本に入っていたので、淡島は、キリスト教と関係があるのだろうか。
そして、すぐに3男が高熱を出して、あっさりと死んでしまう。
進行は結構早くて、テンポが良い。
7年後、皆大きくなっていて、長男の椎名勝巳は大学生、次女鰐淵は高校生、三女の水科慶子も高校に行っている。
そして、ある日、職場に電話が掛かってくる、
「お家が燃えてるの!」
急いで、園井と駆けつけると、消防車が来ていて、二階の部屋が燃えたところ。
3男が、マッチ遊びをして出火したのだが、火事はボヤで、二階の一部が燃えただけで消える。
この子は、幼児の時の高熱からの障害があり、軽度の知的障害で、学校で虐められている。
3女が、高校を辞めて、浦辺久米子のおでん屋で働くなどの挿話もある。
最後、淡島は園井と、こけし作りの取材に福島に行く。
こけしの顔を見ていると、淡島は子供たちを思い出す。
東京の家に戻ると、子供たちが優しく迎えてくれてエンド。
私は、原作の松尾ちよがテレビに出たのは見ているが、職場がフジテレビと同系列の文化放送だったからだろうか。
夫は、出てこないが、この二人の離婚の理由は不明だが、要は淡島は、家事が嫌いだったのではないかと思う。
世には、家事が嫌いで苦手という女性はいるもので、監督西河克巳の奥さんもそうで、家事はすべてお手伝いさんがやっていたそうだ。
この話は、シングル・マザーが子供を抱えて頑張るという筋で、ある意味で先駆的な映画である。
監督川津義郎
衛星劇場